広南小学校読み聞かせ (16)

10月21日(月)

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

2年生を担当。

元気な2年生に、先日いただいた出来たてほかほかの絵本を読み聞かせ。

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『ミツバチのあっちゃんといろんなおしり』。

ホタルにカメムシ、いろんな虫たちの素敵なお尻との出会い。

 

児童たちは前に椅子を運んできて、最後までじっとかぶりつき。

 

それぞれに自分が一番と思っているけど、

「すてきなおしりね。あたしにちょうだい。」

もちろん、おしりはもらえません。

相手の素敵なところを見つけられるっていいね。

 

終わったらさっさと帰宅して、報恩講参り。

 

2013年10月21日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (15)

9月9日(月)

今朝、2学期最初の読み聞かせ。

今回の担当は1年生。
一番前にずらりと椅子を並べて座り・・・。

今日、読んだのは『チリンのすず』。

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「この本、知ってますか?」

と尋ねると、ほとんど初めての様子。

「この絵本を書いたのは、やなせ・たかしさん。誰だか知ってる?」

「何か、聞いたことがある・・・。」

「アンパンマンの作者です!」

 

母をオオカミ「ウォー」に殺された子羊「チリン」。

オオカミよりも強くなりたいと、「ウォー」に弟子入り。

3年の歳月が過ぎ、ウォーとチリンは羊を襲おうと企てる。

ところがチリンはウォーをだまし、母の仇討ちを遂げる。

でも、 

「ぼくは おかあさんの かたきを とった。しかし ぼくの むねは ちっとも はれない。

ゆるしてくれ ウォー。おまえが しんで はじめて わかった。おまえは ぼくの せんせいで おとうさんだった。

ぼくは いつのまにか おまえをすきになって いたのだ。

もう ぼくは ひつじには かえることが できない。」

何とも考えさせられる結末。

 

「やられたらやり返す。倍返しだ!」という大好評のTVドラマ『半沢直樹』。

見ていてスカーッとするところもあるのだが、果たして・・・。

 

憎悪は憎悪によって止むことはなく、慈愛によって止む。

 

第2次世界大戦後、敗戦国日本の処遇を決める議論のなか、セイロン(現スリランカ)のジャヤワルナダ氏が、釈尊のこの言葉を引用して賠償請求を放棄することを演説し、各国の賛同を得たため、今日の日本があるのだそう。

 

1年生には、この『チリンのすず』、どんなふうに感じたかな?

2013年9月9日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

おばけ

8月10日(土)

暑い・・・。

今日は特に暑く、40度を超えたところもあるとか。

こんな暑い日は、おばけ

 

東広島市美術館で開催中の第28回 現代絵本作家原画展『真夏のおばけカーニバル』へ。

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このたび出品された『おばけのてんぷら』(せなけいこ作)は、息子たちが大好きで、何度も何度も読んだ絵本。

その原画が見れるということで。

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5名の作家の作品が紹介されていたが、さすがに原画はすばらしい。

午後3時をまわった頃に行ったので、ほとんど貸し切り状態。

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こんな楽しいおばけを見ながら、“おばけが怖い”なんて・・・と。

 

以前、門徒さんから、幽霊か“おばけ”か知らないが、いろいろと見た話を聞いたことがある。

否定する根拠はないので、「へ~」っと聞かせていただくだけなのだが、それを怖いと思うのは、自分のこころの問題かなと。

心残り、未練、後ろめたさ、そこにいろんな理由を求めるのかも知れないが、何にも不安、迷いがなかったら、「怖い」というのは無くなるかな。

 

恐がり屋の息子にも、もし何か見ても、普段通り「こんにちは」と挨拶でもしておいたらって。

とはいえ、そんな私も真夜中の真っ暗な本堂に行くのは、いろんな意味で躊躇する。

 

それでも、それで涼しくなるのなら・・・。

 

2013年8月10日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (14)

7月8日(月)

今朝は広南小学校、1学期最後の読み聞かせ。

4年生を担当。

読んだ本は

どうぶつさいばん ライオンのしごと』

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作者は、獣医をやめ、野生動物の保護・治療をされている 竹田津 実。
絵は、旭山動物園に20年以上勤務していた あべ 弘士。

絵本としては珍しく動きのない絵本。

タンザニアの草原で、母を失ったヌーの子が母を殺したライオンを訴えた裁判の話。

次々とそれぞれの証人が登場する。

そして、ハイラックス裁判長が、

 

「判決をいいます。」

みんなだまって、さいばん長をみました。

「ライオンがヌーに対しておこなったころしについては無罪です。ただし・・・」

とつづけました。

「親をなくしたヌーのきもちは、みんなわかってあげましょう。おわります。」

 

ライオンがヌーを殺して食べるのは、単に弱肉強食、弱いものが食われるということだけではないのだそう。

病気になり、様子のおかしいヌーを食べることが、ヌーの種族を守り、生態系を守ることにもなっている。ライオンは、自然のなかでもう一つの役割を担っている。

「いいさいばんだった」と。

 

ライオンがヌーを殺したことが良いか悪いか、一概にそれを口にすることは出来ないが、「親を亡くしたヌーの気持ちは、みんな分かってあげましょう。」

これが一番大切なことかな。

 

 大 漁

朝焼け小焼けだ

大漁だ

大羽鰯の大漁だ

浜は祭りのようだけど

海の底では何万の

鰯のとむらいするだろう

 

漁をすることが良いか悪いかでなく、なかまを失った鰯の気持ち。

 

昭和28年、長浜で「蚊や蠅のいないまちづくり」に取り組んで、県や国から表彰を受けた。

その表彰式に先立って、蠅の葬式が専徳寺で営まれた。

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蚊やハエにもいのちがあり、家族や仲間がいる。 

なかまを失ったハエの気持ち。

 

2013年7月8日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (13)

7月1日(月)

今日から7月!

早いもので、2013年も後半に。

 

今朝、境内の大賀ハスが咲いた。

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ただ、9時をまわり、日を浴びてしまうとしぼんでしまうので、きれいに見えるのはホンの少しの間。

 

広南小学校の読み聞かせ、今朝は5年生。

ずっと低学年担当だったので、5年生には少し長く、少しこころに残る絵本を。

『きいろいゾウ』

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映画にもなった小説『きいろいゾウ』のなかに登場する絵本だそう。

 

灰色で地べたを歩くゾウではなく、自由に空を飛ぶことの出来る月の光の粉をあびたきいろいゾウ。

あるとき、病気で寝たきりの女の子と出会い、世界を一緒に旅するなかで、ケニアのゾウの群れを見ながら、

「ねえ、あなたのなかまがいるわよ。」
「よせやい、あんなはいいろの、地面をあるくだけのゾウなんて、ぼくのなかまじゃないよ」
「でもね、あなたひとりぽっちで、さみしくないの?」
 
「さみしい? ぼくが・・・?」

なかまといることのすばらしさ、ゾウはゾウらしくあることのすばらしさ。

 

昨日は法務と会合で、少々へたって行ったので、読み続けられるか心配であったが、何とか最後まで。

 

こころに何か響くといいな。

2013年7月1日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ (12)

6月24日(月)

夜中に雨が降ったようで、つぶ山に霧。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

今日からプールの授業が始まるようだが、気温・水温が少し低いかな。

 

読み聞かせは、3年生。

『としょかんライオン』という、少し読むには長い?と思ったが、この本を選んでみた。

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2,3人、これまでに読んだことがあると答えてくれたが、ほとんどが初めて。
「え~!図書館にライオン?」と、タイトルだけで興味津々。

 

―決まりを守ることも大切だけれど、もっと大切なことがある―

 

決まりは想定されたなかで作られたもの。

想定外のことが起こったとき、どう行動するか。

やさしいライオンを通して、いろいろと考えさせられる話。

 

3年生にも何か伝わったかな。

 

2013年6月24日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校 読み聞かせ (11)

6月10日(月)

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

今年度初めて1年生を担当。

小坪の児童がほとんどで、行く早々質問ぜめ。

 

読んだ本は、

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『じごくのラーメンや』(作 苅田澄子・絵 西村繁男)。

閻魔さま特製の辛い辛い地獄の血の池ラーメンを完食すれば、天国(浄土)へ行ける。
辛くて辛くて食べられないラーメンに、浄土へ往きたいと連日長蛇の列。

そんなおり、仏さまがラーメン屋へ。
完食したら何でも言うことを聞くと約束を取り付け、ラーメンを食べることに。

さすがに仏さまも辛くて食べられなかったのを、小さなお地蔵さんが「おいしい」と完食。

 

仏さまとの約束は・・・。

 

初めての本だったようで、みんなじっと見入って、面白かったと。

「地獄へ行ってみたいですか?」と終わった後に質問すると、さすがにみんな「いやです!」と。

 

「地獄はいや!」

今の素直な気持ちを大切に。

2013年6月10日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校 読み聞かせ (10)

6月3日(月)

雨が上がり、さわやかな朝。

今日は広南小学校の読み聞かせ。
4年生を担当。

 

今日読んだ本は、花岡大学 作 『百羽のツル』。

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作者の花岡大学は、奈良の浄土真宗本願寺派寺院の住職でもあった。

仏教を通して“こころ”を伝えた。

 

この本は、以前道徳の時間に読んだことがあるそうだが、その内容は、

百羽のツルの心の「つながり」の「あたたかさ」。(作者あとがきより)

 

長い旅をしてやってくるツルの話を読みながら、今せっせと子育てしているツバメも、遠くはオーストラリアから、道中いろんなことがあったのだろうなぁと・・・。

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学校近くの電柱の上では、ハシボソガラスが子育て中。

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みんな、みんな、それぞれのいのちを生きている。

2013年6月3日 | カテゴリー : 絵本, 長浜 | 投稿者 : sentoku

広南小学校 読み聞かせ (9)

5月27日(月)

今日は薄曇り。

中国地方は例年よりも早く、梅雨入りだそう。

 

今朝は久しぶりに広南小学校の読み聞かせ。

今年度初めての参加は、3年生。

 

元気な3年生にはインパクトのある絵本がよいかなと思い、選んだ絵本は『ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった』。

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案の定、絵本を取り出した途端、4名の男の子が椅子を持って目の前にやって来た。

 

リマ豆が大好きな女の子、カミラ・クリーム。
クラスのみんなはリマ豆が嫌いなため、それを隠してみんなと同じでいたいと考えた。

すると、大変な“しまもよう病”に。

いろんな人がやってきては、看てくれるのだけれど治らない。

 

イチゴのようにかわいらしい、ふっくらとしたおばあさんがやってきて、リマ豆を食べさせて治してくれた。

「わたしにはわかっていましたよ。ほんとうのあなたが、この場所のどこかにいるってね」

自分らしく“ほんとうのあなた”であることの大切さを説いた絵本。

みんなちがって みんないい

を違った形で伝えた絵本かな。

 

読み終えて、「こんな風になってみたい人!」と尋ねると、一人だけ手を挙げる。

 

みんな、最初から最後まで食い入るように。

 

来週は4年生。

2013年5月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

雪とパイナップル

1月7日(月)

今日、本が届いた。

今年初めの本『雪とパイナップル』。

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届いてすぐに読みはじめ、あっという間に読み終わる。

著者は、医師 鎌田 實 氏。
チェルノブイリ原発事故が影響で亡くなった少年の出来事を「大人が読む絵本」に。

人間ってすごい。
最愛の者を失った悲しみだって、人間は乗り越えることができる。
溢れる悲しみのなかで、人間は感謝することができる。
人間は国境を越えて、民族が違っていても、宗教が違っていても、文化が違っていても、歴史が違っていても、人間は理解しあえる。

絶望のなかに、新しい、小さな希望が見えた。

実はこの本との出あいは坂田明氏のCD。

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坂田明氏の『ひまわり』(2006年)というCDの存在を知り、先日購入。
何ともこころに沁みる『ひまわり』。

このCDは、鎌田實氏と一緒にチェルノブイリを旅した坂田氏の作品で、鎌田氏の「がんばらないレーベル」から出て、収益金は日本チェルノブイリ連帯基金を通じて、チェルノブイリの子どもたちへの医療支援、そして、東日本大震災の被災者支援に使われるのだそう。

 

東日本大震災を通して、ふたたびチェルノブイリのことがクローズアップ。

ひとりの子どもの涙は、人類すべての悲しみよりも重い。 

子どもたちが希望を持ち、願いを持てるそんな世界を・・・。
そんなことを感じる作品。

2013年1月7日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku