広南小学校読み聞かせ(56)

6月29日(月)

久しぶりに快晴。

Img_1790_r

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は1年生。

違う本を用意していたけれど、朝行く前に次男に話すと、こっちの方がみんな喜ぶと思うよと、リクエスト。

先々月に6年生で読み、そのあとは坊守が各学年で順番に読んでいる作品。

 

Img063_r

『ぼくのジィちゃん』 (くすのきしげのり 作・吉田尚令 絵)

 

みんなシ~ンと聞いてたけれど、感想を次々と手を挙げて。。。

 

長男は自分の知らない作品を読んでもらう方が良いタイプだったので、初めての作品を選んだ。

でも、次男は、気に入った作品だとそればっかりでも良いタイプ。

坊守は、同じ作品をそれぞれの学年で読んで、それぞれの反応を見たいと。

私はその時その時、読む学年のこと、季節的なこと、いろいろと考えながら。。。

 

みんなそれぞれ。

みんなちがって みんないい

20150521

2015年6月29日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(55)

6月22日(月)

今朝はどんよりと曇り空。

今日からプール授業があるそうだけど。。。

 

広南小学校読み聞かせ、今日の担当は3年生。

読んだ本は、

Img127_r

『うれしいやくそく』 (くすのきしげのり作、いしいつとむ絵)。

 

楽しみにしていた遠足。

足をケガして行けなくなったきつねくんは、家で一人さびしそう。

みんなは遠足を楽しんで、学校へ帰ってくると、向かう先はきつねくんの家。

それぞれにきつねくんへのおみやげを手に。

 

読み終わった後、感想を尋ねたら、口々に友だちに対するやさしさを。

 

今夜から仏教婦人会法座。

お誘いあわせてお参りを。 

 

2015年6月22日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(54)

6月15日(月)

昨日、広両谷のお参り先で、今年初めてシオカラトンボをみ~つけた。

Img_1579_1_r

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は2年生。

 

はじめる前に、

「この日曜日、何の日か知ってる?」

と尋ねたら、

「・・・。」

 

「日曜日は父の日です。」

「あ~・・・」

 

「みなさんはお父さんのこと、何て呼んでる?」

「パパ!」「おとうちゃん!」「ちちうえ~!」と。

 

今日、読んだのは、

Img125_r

『おとん』(文:平田昌広 絵:平田景)。

 

いつもダラダラしている“おとん”。

“おとん”ってよんどるから あかんのやろか。

 

と、パパ、おとうさま、ちちうえ、おとっつあん・・・と次々と呼び方を変えてみるけれど、やっぱり行き着くところは「おとん」。

すると、「なんや?」

「なんでもあらへん」

 

お父さんの呼び方にもいろいろ。

でも、何でもないけど呼んでみたって、とてもほのぼのした父と子のおはなし。

 

作者のホームページには、この絵本をいろんな方言に読み替えて、「おとんって、よんどるけぇ いけんのじゃろうか」という具合に広島弁でも紹介している。

でも、広島で「おとん」って・・・。

そんなことで、原文通り関西弁で読み聞かせ。

 

呼び方はいろいろあるけれど、自分のお父さんへの呼び方はそれぞれ。

「南無阿弥陀仏」もそう。

「なもあみだぶつ」「なまんだぶ」「なんまんだぶ」・・・

いろんなよびごえを聞くけれど、自分の「南無阿弥陀仏」だから。

 

ただ、「なんや?」とはおっしゃられないでしょうが。

 

今日は午前中、総代のみなさんが集まって、明後日開かれる門信徒会総会に向けての準備。

お世話になります。

2015年6月15日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(53)

6月8日(月)

今朝は今にも降り出しそうな曇り空。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は4年生。

 

明日がプール開きに向けてのプール清掃。

4年生以上がそれに当たっていることもあって、

Img108_r

『いわしくん』(菅原たくや作)。

とってもシンプルで、あっという間に読み終わってしまう作品。

 

日本の海で生まれたいわしくん。

捕獲され、店頭に並んで、買われて、焼かれて、食べられて。。。

 

そこで終わりでなく、人のからだの一部となって、最後のシーンでは

「ぼくはおよいだ」

 

何か感想ありますか?と聞くと、

普段はあんまり挙がらない手が、挙がる挙がる。

 

「食べられたところで終わりかと思ったら・・・」とか、「ちょっと怖かった」とか、いろいろ。

 

「いわし」といえば、金子みすゞの『大漁』

朝焼け 小焼けだ

大漁だ

大羽鰮の

大漁だ

浜はまつりの

ようだけど

海のなかでは

何万の

鰮のとむらい

するだろう

 

人間の目と鰮の目。

「いわしくん」の目から見ると、食べられるために生まれてきたんじゃない。食べられて嬉しいなんて思わないだろう。。。

そんな大切ないのちを私がいただくということ。

 

金子みすゞの『大漁』とはちょっと違った見方で、「いのち」を表現。

 

おいしく、ありがたく、いただいて、そしてそのいのちを・・・。

2015年6月8日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(52)

6月1日(月)

今日から6月。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は5年生。

Img095_r 

アメリカの動物研究家 アラン・ラビノヴィッツの絵本、『ジャガーとのやくそく』。

アランは、吃音(きつおん)。
緊張するとことばが出ず、うまく思いを伝えることが難しい少年だった。

 

「吃音」といわれても、恐らく子どもたちには分からないと思って、始まる前に「吃音」っていうのは・・・と説明をしてから始める。

「吃音」とは、いわゆる「どもり」。
ただ、この「どもり」ということばは、差別用語に当たると、今では放送禁止用語になっているそう。

先日、NHKで市原悦子さんが差別用語を連発したと、少し話題になっていたけれど・・・、「吃る(どもる)」がダメで、「吃音(きつおん)」って読み方に変えると良いというのも、何とも不思議な。。。

 

小学校では障がいを持った子のクラスに入れられ、ダメなやつと思われているんじゃないか、ぼくはこわれているのだろうか?と思い悩む少年アラン・・・。

でも、詰まることなく、話ができることもあった。
それは、歌を歌う時と、動物に話しかける時。

 

ぼくには、わかる。動物たちには、ぼくの きもちが ちゃんと つたわっている。

でも 動物は、ことばをはなせない。ぼくのことばが でてこないのと おんなじように。

だから、人間は、動物たちのきもちがわからずに、かってに きめつけて、いじめたり、ころしたりする。

ぼくをむしして、ごかいして、きずつけるとの おんなじだ。

ぼくはペットたちと やくそくした。

「じぶんの 声を みつけられたら、ぼくが かわりに きみたちの 声を つたえるよ。そして、動物をきずつけるのを やめさせる。」

 

うまくことばが出なくても、何とかそれを誤魔化しながら成長していく術を身につけた。

そして、大学に入ると、話し方を学ぶプログラムに参加して、どもらずに話せるように。

 

アランは、動物の研究者になった。

そして、ベリーズという国で、ジャガーの保護区を作ってもらうよう、首相にたったの15分与えてもらい、自分のことばを伝え、世界で初めてのジャガー保護区が誕生することとなった・・・。

 

みんな、静かに聞き入った。

誰かのため、何かのため、そんな思いがあれば、人は世界を動かすこともできるのだということを感じてもらえたら。

また、最後のページの「ありがとう」の意味を。

 

 

 

 

2015年6月1日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(51)

5月18日(月)

今朝は広南小学校読み聞かせ。

教室に向かう階段を昇っていると、後ろから一人の男子に呼び止められ、

「今日は何年生の読み聞かせですか?」

「3年生です。」

「やった―!どんな本を読むんですか?」

「ちょっと、怖い話かな。」

「じごくのそうべえ?おにろく?」

「う~ん、おしいけど、ちがうかな。」

 

今日、読んだのは、『えんまのはいしゃ』。

Img071_r

前々回、『ぼくのジィちゃん』を6年生で読んだ。

1年生の次男が「今日は何の本を読んだ?」と聞くので、家でも読み聞かせ。

すると、すっかり気に入ったみたいで、あれから何度も・・・。

 

その作者がくすのきしげのりさん。

今日はそのくすのきさんの『えんまのはいしゃ』。

 

読む前に「虫歯のある人?」と尋ねると、半分くらい手があがる。

そして、「何でそんなこと聞くの?」と。

 

今日の話は虫歯のはなし。

将棋ばかりしていい加減な治療ばかりしていた自称「てんかいちのはいしゃ」。

そのほらふき歯医者と閻魔さまや鬼たちとの痛そうな、それでいてコミカルな話。

 

最後には、鬼も閻魔さまも歯みがきを。

 

くすのきさんは、「心豊かに生きる」というテーマで、「徳育」を中心とした教育活動をされているのだとか。

 

隣の4年生教室では、坊守が『ぼくのジィちゃん』を。

隣からドッと笑いが起こったのは、ジィちゃんの「ゴッ!」のシーンだな。

 

楽しみにしてくれている子がいると分かると、次は何にしようかなと・・・。

2015年5月18日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(50)

5月11日(月)

GWをはさんだため、久しぶりの広南小学校読み聞かせ。

台風が近づいていることもあって、小学校は結構な風。それでも、子どもたちは元気に校庭で。

 

今日読んだ本は、『きんいろのライオン』。

Img069_r

元々は、『若きライオンの死』というジャータカ物語が原作。

イソップ物語やアラビアンナイトもこのジャータカ物語に影響を受けているそうだが、ジャータカ物語とは、古代インドのお釈迦さま前世の物語。

 

雄ライオンのマノージャは、年を取った両親と妹と奥さんと一緒に暮らしていた。

川の向こうの牧場には決して近づいてはならないとの父の教えを守っていたマノージャ。

ある時、ずる賢い“やまいぬ”に「王さま」と呼ばれ、「家来にしてください」と請われ、その気になったマノージャ。

 

“やまいぬ”にどんどん担がれ、とうとう牧場の馬を襲ってしまう。

馬を襲われた人間は、再び馬を襲いに来たマノージャに弓を放ち、血で真っ赤に染まったマノージャは・・・。

 

「友だち」をテーマにした作品。

親の声に耳を貸さず、“やまいぬ”にいいようにおだてられ、だまされて最期を迎えてしまう。

 

残されたのは、家族のなみだ。

 

やまいぬのようにも、マノージャのようにもならないでくれよとの親の願い。

2015年5月11日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(49)

4月27日(月)

青空がひろがるいい天気。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は6年生。

 

来月行われる運動会を前に、今日読んだのは

Img063_r

『ぼくのジィちゃん』  (くすのき しげのり 作・吉田尚令 絵)

 

クラスで一番走るのが遅い2年生のヒロシくん。

お父さんは足が速く、運動会のPTA対抗リレーの選手。

 

いなかから出てきたジィちゃんは、何だかかっこ悪く、ヒロシくんが走るのが遅くて、徒競走が嫌いだと話すと、

「はやく はしるということは、みぎあしをまえに だしたら、つぎは ひだりあしを まえに だす。それを、だれよりもはやくする。ただ それだけじゃ」

とアドバイス・・・。

 

運動会当日、お父さんが仕事の都合でリレーに出れなくなり、その代わりにジィちゃんが。

誰もが、ビリだと思っていたのに、何とジィちゃん!

 

笑いもあるが、いろんなことを考えさせられる絵本。

かっこ悪いと思っていたジィちゃんのアドバイス。

同じ言葉なのに、ラストのカッコいいジィちゃんになると、全然違う言葉に聞こえてくる。

 

第一印象って大切なことではあるけれど、その第一印象でそのあと大切なことが入ってこないってこともあるよなぁ・・・と。

 

運動会。

「みぎあしをまえに だしたら、つぎは ひだりあしを まえに だす。それを、だれよりもはやくする。ただ それだけじゃ」 (ジィちゃんより)

2015年4月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(48)

4月20日(月)

今朝は雨の降るなか、広南小学校の読み聞かせ。

担当は、1年生と2年生を合同で。

4月は読み聞かせボランティアをしてくださっているメンバーが忙しく、人が集まらないということで、今回から坊守も参加。

「坊守」とは、

Img_1119

『この世界の片隅に』(中)より。

 

今朝読んだ絵本は、『さかなってなにさ』。

Img104_r

『めがねうさぎ』のせなけいこさんの貼り絵で作られたほのぼの絵本。

いつもクローバーばかり食べてるうさぎに、くろねこが「さかなのほうがずっとおいしいぜ」と近寄る。

「さかな」を知らないうさぎは、「さかなってなにさ。にんじんみたいなものかい?」と尋ねると、「ちがうよ。さかなはうごくんだ。めだまだってあるんだよ」とくろねこ。

「さかな」を見たこともないうさぎは、「さかなってなにさ」と、次々と他の動物に聞いて回ると、それぞれに違う答えが返ってきて???

 

この話を読むと、若冲の描いた象の絵をふと思い出す・・・。

 

読み終わって、みんなは「さかなってなにさ」と聞かれたら、何と答えますか?と尋ねると、「たべもの!」と一声。

「たべもの・・・」

 

それも一つの答え。

今度は生きもの、いのちにつなげていけるといいな。

 

2015年4月20日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(47)

4月13日(月)

雨は上がったものの、どんよりとして風が強くて寒い朝。

今朝は今年度最初の読み聞かせ。

担当は、3・4年生。

たくさんいるときは、見入ってしまうような作品かなと思って、今日の絵本は、

Img103_r

アン・ジョナスの仕掛け絵本、『光の旅 かげの旅』を。

最初から最後まで白と黒で、静かに淡々と始まるこの作品。

本の最後まで読み進むと、「本をさかさまにしてごらん!」と、今度は本をさかさまにして、元へと順に戻っていく。

さっきまで見ていた絵が、逆さまにして文章が替わるだけで、まったく違った光景になり、みんな「うぁーっ」と・・・。

 

私たちの世界も、見る位置で、聞くことばで、こんなふうに違った世界になるんだろう。

 

今日は不思議な不思議な絵本。

どんよりとした日にはちょうどよかったかな。

 

2015年4月13日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku