広南小学校読み聞かせ(106)

2月27日(月)

だんだんと光は春めいて。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

ちょうど読み聞かせのはじまる8時10分、東の峯より日が射し込んで。

担当は4年生。

読んだ本は、『飼育係長』(よしながこうたく 作)

先日、とある待合室に『給食番長』という絵本が置いてあって、次男と一緒にそれを読んだ。

以前、読み聞かせで読んだ『ぼくらちきゅうじんだいひょう!』(くすのきしげのり作 よしながこうたく 絵)の絵も印象的だったが、こちらもインパクトのある絵。

でも、大切なことがおもしろく描かれてたので、今日は同シリーズの『飼育係長』を選んだ。

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わんぱく小学校1年2組のみんなは、遠足でむこう山動物園へと遠足に出かけた。

飼育係のまさおくんは、怖がらず動物とふれあうことができ、鼻高々。

帰り道、そんなまさおくんのリュックサックが動いてる!? 中から出てきたのは。。。

「しましま子ぶた」の「しまぷー」と名づけられたその動物を、小学校の飼育小屋で飼うことにする。

夏休みの間も、1日もかかさずしまぷーにエサをあげ続けるまさおくん。

夏休みが明けて学校にみんながやってくると、そこにいたのは!!!

そして、その動物が逃げ出して、動物園の園長に相談することに。

動物を飼うにはね、食べものだけじゃなくて いろんな世話や 気づかいが必要なんだ。 住む場所だって大事だよ。きたないところや せまいところで 暮らすのは、きみたちだっていやだろう?それに、かけまわって 遊んだりもしたい。なによりうりぼうは、おかあさんのそばで ほかの子どもたちといっしょに育つものなんだ。ちゃんと 動物のことを 考えて飼わないと つらい思いをさせてしまうんだよ。

読み終わって、先生から「うりぼう見たことある人!」と言われ、半数以上手が挙がる。

昨年、長浜でもサル騒動があったが、小坪でうりぼうの姿が時々目撃されたそう。

でも、「かわいい」と近寄ったり、連れ帰ったりすると大変なことに。

 

「気づかい」「思いやり」 いろんなことを思いながら。。。      

2017年2月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(105)

2月20日(月)

昨日の青空がうそのように、今朝はどんより、時折パラパラ。

薄暗い月曜日の朝、広南小学校の読み聞かせ。

担当は2年生。 読んだ絵本は、

『いちばん しあわせな おくりもの』 (宮野聡子 作・絵)

大好きなくまくんに、こりすは何か喜んでもらえる贈り物をしたい。
自転車? セーター? 花束?・・・
でも、くまくんは何もいらないという。
遊園地に行こうと誘っても・・・
こりすは、しょんぼりして、 「ねぇ、くまくんにしあわせなきもちになってもらいたいんだ!
どうすれば、きみはうれしくなるの?なにをしたら、しあわせなの?」 と尋ねる。
のんびりやのくまくんのこたえは。。。

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あれも欲しい、これも欲しい。

それを手に入れることが「いちばんしあわせ」?

ほんとうのしあわせをくまくんが教えてくれる。

 

読み終わって、プレゼントが色々あっていいなぁと思う感想もあり、 また、いちばんしあわせなおくりものを手に入れてよかったとの感想もあり。

「しあわせ」 「仕合わせ」の意味をふと思いながら。

2017年2月20日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(104)

2月13日(月)

今朝も冷たい朝。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は久しぶりの1年生。

読んだ本は、

『あっ!みーつけた!!』 (くすのきしげのり 作・大島妙子 絵)

学校からの帰り道、 ぼくは、ものすごいものを 見つけた。 「そうや、ええこと かんがえた!」 ぼくは、毎日 毎日 見つけた石をひろって帰った。

石をひろって帰っては、色をつけてさまざまな動物を作っていくぼく。
ある日、いつものように石をひろってポケットに入れようとしたら、ポケットが破けてしまった。
帰ってお父さんに叱られて、その訳を泣きながら話す。。。

お父さんは時間をかけて縫い直してくれて、次の日向かった先は病院。

最初は、「あっ!みーつけたっ!!」と、この石がどんな動物に??と楽しみにページをめくる。

でも、後半にその訳を知ると、何だか「ぼく」の持つやさしさにあったかくなる。

 

読み終えると、拍手があり、そのあと一斉に手が挙がる!

先生が後ろから一人ずつ当ててくださった。

最初の感想は、前半の楽しいところを。 そうだろうなぁ、、と予想どおりの感想。

でも、次に出たのは、 お父さんがポケットを縫ってくれているシーンの感想。

へ~、そこかぁ。

そして、最後は、入院中の妹を思うお兄ちゃんのやさしさの感想を。

1年生!最後までしっかり聞いててくれてる。    

2017年2月13日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(103)

2月6日(月)

雨上がりの朝。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は6年生。

読んだ本は、

『ないた赤おに』 (浜田廣介 作・いもとようこ 絵)

先週末、2月3日が節分。

毎年この時期、鬼にまつわる絵本を。

この話は、小さい頃に藤城清治さんの影絵で観た記憶が残る。

今、2年生の国語の教科書に載っているみたいだけど、6年生は誰もこの話は知らないみたい。

覚悟はしていったけれど、読むにはちょっと長い。。。

限られた時間の中で、読む側には少し大変だけど、とってもせつない、いい物語。

人間と仲よくしたい やさしい赤鬼。

ココロノ ヤサシイ オニノ ウチデス ドナタデモ オイデクダサイ オイシイ オカシガゴザイマス オイシイ オチャガゴザイマス

と、看板を立てて待つものの、人はそれを見て、だまして食うつもりだと疑い逃げていく。

鬼はせっかく作った看板を壊してしまった。

そこに友達の青鬼がやってきて、その訳を尋ねる。

赤鬼の話を聞いた青鬼は、自分が人里で暴れるから、それを君がやっつければ、人は君のことを見なおして、来てくれるようになるだろうと。

その言葉どおり、人は赤鬼のもとを訪れるようになり、仲良くなるのだけれど、気がかりは青鬼のこと。

そこで、青鬼のもとを訪ねていくと、そこには青鬼の手紙が。。。

 

とっても長い話だけど、最後までシーン。

そして拍手。

鬼は外。福は内。

鬼は悪者、恐いものというイメージがついてしまっているけれど、絵本に出て来るのは心やさしい鬼がたくさん。

 

こんな絵本を読むと、「福は内。鬼も内」と変わるかな。        

2017年2月6日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(102)

1月30日(月)

今朝は昨日からの雨がパラパラと残り、寒さが少し緩んだ。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は5年生。

読んだ本は、『あったかいな』(くすのきしげのり 作 片山健 絵)

ネコのミーちゃんがもうすぐ赤ちゃんを産む。
ゆうちゃんと友達のあっちゃんは、ミーちゃんの赤ちゃんの誕生が待ち遠しい。
そして、とうとうミーちゃんがお母さんに。
ゆうちゃんとあっちゃんは、そんなミーちゃんの姿を見て、お母さんが恋しくなった。
数日後、二人は初めて子猫をさわらせてもらって、
「ふわふわしてる」
「ゆうちゃん、こねこって、あったかいなあ」
「うん、いきてるからやなあ」
「いきてるって、あったかいな」

読み終わって、感想を求めたけど、手が挙がらなかったので、「家にペットがいる人!」と尋ねてみた。

すると、数名手が挙がったので、一番前の男子に「どうです?」って聞くと、 「ふわふわして、あったかいです」 と。

その応える表情が、何ともやわらかな顔だったのが印象的。

いのちのぬくもりに触れると、身も心も和らいで。

「あったかいな」    

2017年1月30日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(101)

1月23日(月)

今朝も冷え込んだ。

2017年初めての広南小学校の読み聞かせ。

先週は御正忌の朝席と重なっていけなかったが、坊守(妻)が6年生を担当して、この『しげちゃん』を読んだ。

でも、女優の「室井滋(むろい しげる)」さんのことを知っているという子が一人しかいなかったと聞いて、今日は写真を用意して、『しげちゃん』(室井滋 文・長谷川義史 絵)を。

担当は4年生。

来月、学校で2分の1成人式を控えている4年生。

親から名前の由来とか聞いてるかなぁと思って。

まず、「今日の絵本の作者は」と、室井滋さんの写真を見せると、「知ってる!」と数名が。

そのあと、「ファインディング・ニモ」「ファインディング・ドリー」のドリーの絵を見せて、この声もされてる方ですというと、「あ~」と。

男の子のような「しげる」という名前が嫌いだったしげちゃん。

でも、お母さんから、名前に込められた親の願いを聞かされて、「しげる」の名前を好きになったという話。

読み終わって、「親から名前の意味を聞いた人!」と尋ねたら、半数くらい手が挙がった。

親の願いのこもったそれぞれの名前。

ちょっと、そんなことを知るきっかけとなればいいな。    

2017年1月23日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(100)

12月19日(月)

昨夜は呉東組我聞会の忘年会。

若い世代の方と同じだけ食べてたらダメだな。。。

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今朝は広南小学校読み聞かせ。

今回でちょうど100回目!

記念すべき今日は急遽都合により、3年生と6年生の両方を担当することになったので、ゆっくり読めて、ホンワカする本に変更。

 

3年生に読んだのは、『もったいないばあさん』の作者、真珠まりこさんの新作。

『かまくらレストラン』

読む前に、「かまくらって知ってる?」と尋ねると、「かまくら時代?」と返ってきた。

まっしろな ゆきのなかに かまくらがひとつ、ぽつんと たっています。
ここは おばあさんの かまくらレストラン。
ゆきの ふる ふゆの あいだだけ あいています。

あったかいおしるこ食べたら、ぽっかぽか。

「おしるこすきな人!」

「昨日食べた!」と。

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 次に6年生に読んだのは、

『きょうは そらに まるいつき』 (荒井良二 作)

山形県出身の荒井良二さん。

2011年の東日本大震災のあと、宮城県の子どもたちと一緒に『明けない夜はないから』という絵本を作った。

その荒井さんが、『きょうは そらに まるいつき』を。

月がそれぞれの人のくらしを照らしている。

読み終わった後、「どんなときに月を眺めますか?」と、子どもたちに質問しながら、自分でも考えてみた。

月を眺めるときって、今日も一日終わって、ホッとしたときかな。

当たり前のことのように思うけど、当たり前のことのように今を迎えてるってことに、“ごほうびのようなおつきさま”が私を照らしている。

みんなに届いている月の光。

いろんなことを感じてもらえたらなと。

今日はこころがホっとする2冊。        

2016年12月19日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(99)

12月5日(月)

昨夜の雨も上がり、青空の広がる暖かい朝。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は6年生。 読んだ本は、

『ふくびき』(くすのきしげのり 作・狩野富貴子 絵)

今年もたくさん読ませていただいたくすのきしげのりさんの作品で、ちょうど、年末のこの時期の心の温まるお話。

ふくびき

おかあちゃんは、 なんでも じぶんのことは あとまわし。 そんな おかあちゃんへの クリスマスプレゼントを かいに でかけた、 おねえちゃんと おとうと。 ふたりが おくった、 すてきな クリスマス・プレゼントとは・・・・・・。

道で拾った福引きチケットで当てたお母さんへのプレゼントをめぐって。。。

あとがき だいすきなおかあさんへのクリスマス。 プレゼントを買いに出かけた幼い姉と弟。 おかあさんのことを思う、やさしい「おとうと」。 正直であろうとした「おねえちゃん」。 そんなふたりのために、福引の補助券を出し合う、親切な「おとなたち」。 そして、子どもたちに「やさしい心」や「正直な心」がそだっていることを、最高のクリスマス・プレゼントとして受け取ることができた「おかあさん」。 人の世にある「ぬくもり」をお届けします。 くすのきしげのり

あとがきに記された「ぬくもり」、ちゃんと届いてくれたらなと想いながら。 次回が記念すべき100回目。    

2016年12月5日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(98)

11月21日(月)

曇り。

でも、暖かな朝。

猿が昨日も目撃されたようで、次男と一緒に登校し、読み聞かせ。

今回は今年度初めて当番が休みだったけど、急遽欠員が出来たので、3年生を担当。

たいせつなきみ

読んだ本は、2年ぶりに『たいせつなきみ』(マックス・ルケード)。

ウィミックスという木彫りの人形のものがたり。
ウィミックスたちは、お互いに評価しあい、褒めたいものには星シール、ダメなものにはダメ印シールを貼り合っていた。
人形のパンチネロは、他の人形からダメじるしシールばかりを貼られて、自分でも自信を失っていたある日、シールを一つも貼られていないウィミックスに出会った。
そして。。。

読み終わって、人からどう見られてるか、気にしてる人!と、尋ねたけど、誰もいなかった。

もう少し大きくなってからかなぁ。 自分を大切に。

そして、自分のことを大切だと思っている人が必ずいるってことも。

2016年11月21日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(97)

11月14日(月)

どんより、そして暖かい朝。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は4年生。

読んだ本は、

たがやせ!どじょうおじさん

『たがやせ!どじょうおじさん』 (チャンキー松本 作)

旅から帰ってきたどじょうおじさんは、ふるさとの田んぼで、なかまたちに会えるのが楽しみです。 ところが、田んぼはあれはてて、だれのすがたも見えません。 どじょうおじさんは、通りがかりの男の子と、土をたがやしはじめます。 きれいな田んぼを作って、なかまたちを、ふるさとを、とりもどすために・・・・・・・。 ニッポンの土と心をたがやす、お米づくりエンターテインメント絵本!!

4年生は、土作りをはじめ、来年5年生になると稲作り。

その前にこんな絵本に触れると、いいかなと。

「ふるさとは、みんながかえってくるとこや。たいせつにせなな。」と、どじょうおじさん。

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一昨日、ひろしま美術館で開かれている『安野光雅のものがたり絵本展』に。

ひろしま美術館

その図録の中に、

自分で考えることほど大切なことはないと 私はいつも思っています。 人にすすめられるものを、そのまま受け入れるのではなく、 自分の目で確かめ、 自分の考えを持たなければなりません。 それには、たくさんの本を読んだ方がいいと思います。 長い間、絵を描いてきましたが、 本を読んであれこれと空想をめぐらしたことは、 ここに並んでいる絵とも、関係があると思います。 安野光雅

と。 いろんな本との出会いを、読み聞かせを通して出来たらなぁと。。。      

2016年11月14日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku