広南小学校読み聞かせ(131)

2月5日(月)

立春を迎えたけれど、またまた寒波到来で寒い朝。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は6年生。

この7日に小学校で津波を想定した避難訓練があるので、東日本大震災関連の絵本を。

『希望の牧場』(森 絵都 作・吉田尚令 絵)

読む前に、今度の津波の避難訓練のことに触れ、「東日本大震災のことを憶えている人」と尋ねると、パラパラと手が挙がる。

今の6年生は、当時幼稚園や保育所の年中クラス。

その頃、こんなこともあったと、伝えておきたい。。。

 

東日本大震災の後の原発事故により、牛飼いの生活は一変した。

被曝した牛はもう売れない。

国からは立入禁止区域に指定されたけど住み続け、殺処分に同意するよう求められたけど同意せず。

売れない牛を生かし続ける。 意味があるかな。バカみたいかな。いっぱい考えたよ。

意味があってもなくても、牛とともに今も生き続けている牛飼いのお話。

裏表紙の帯に、

闘いつづける「希望の牧場」のすがたを、「悲しみ」ではなく「強さ」をこめて絵本に残せたらと考えました。−−森 絵都

と作者の言葉。

今日は静かにゆっくりと低い声で。

こころに何か届くといいな。

2018年2月5日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(130)

1月29日(月)

今日は広南小学校読み聞かせ。

まだまだ寒いけれど、先日の寒さに比べたら。

今日の担当は、5年生。

今日読んだのは、写真の絵本。

『ナヌークの贈りもの』(星野道夫)

20年ほど前に、『どうぶつ奇想天外!』という番組の撮影のために訪れていたロシアで、テントにいたところをヒグマに襲われて亡くなってしまった写真家 星野道夫氏によるシロクマの物語。

ホッキョクグマと共に生きてきたイヌイットたちは、ことばを交わしていた。

人間はクジラに向かってもりを投げ、 クジラはサケをのみこみ、 サケはニシンをのみこむ。 ーーー生まれかわっていく、いのちたち。

繰り返し繰り返し、「生まれかわっていく、いのちたち」。

寒い中、みんな静かに聞き入って。

 

その星野氏の息子さんが父の足跡を訪ねる番組が1月11日にあったそうだが、見逃してしまった。

父と子のアラスカ ~星野道夫 生命(いのち)の旅』 今週末、BS1で2月3日(土)午後2時より再放送。

 終わって感想を尋ねると、「生まれかわっていく、いのちたち」を感じてくれたよう。

 

廊下に出ると校庭の上を、ミサゴのつがいが舞って。

この長浜で、春にはいのちが誕生するかなぁ。

 

今日は午後から石泉文庫の防火訓練。  

2018年1月29日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(129)

1月22日(月)

昨日まで続いた穏やかな天気も、今朝は暗くて雨がパラパラと。

先週は御正忌中につき、担当を休ませていただいた広南小学校読み聞かせ。

今年初めて、しかも1ヶ月ぶりに。

今日の担当は4年生。

一年のはじまり、元気のある絵本で始めようと、選んだのは

『あいさつ団長』(よしながこうたく作)

『給食番長』シリーズ。

『給食番長』は知ってるという児童もいたけど、この本は初めてらしい。

  サムソンという転校生がやってきた。

「オ・・・オハヨ、ゴザマースッ!ボク、サムソンデース」

そのあいさつで、すっかり人気者になり、まどかちゃんまで。

まどかちゃんを取り戻そうと、せいじは、どうしたらいいか考えて、ど派手なあいさつ団を作ったけど。。。  

あいさつっていうのはね、人と人が仲良くなるための 第一歩なの。
ハロー、アロハ、ニーハオ、オラ・・・国や言葉がちがっても あいさつは、世界中で 人と人の心をつないでいるわ。
だからね、あいさつは 心がこもっていることが 大事なの。
サムソンくんはね、なれない日本語なのに 勇気を出して みんなに あいさつをしたのよ。
それが みんなに 伝わったから 仲良くなれたの。

  内容はとってもハチャメチャなんだけど、とってもイイ話。 心を込めて!

2018年1月22日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(128)

12月18日(月)

今朝も寒い。

今年最後の広南小学校読み聞かせ。

担当は1年生。

冬休み前、大掃除をひかえた子どもたちに、読んだ絵本は、

『おそうじ隊長』 (よしながこうたく作)

『給食番長』シリーズの一作品。 大掃除の日、1年2組は6年生と一緒に図書室の大掃除。

「なんで ぼくたちの教室でもないのに、そうじしなくちゃいけないんだよ!」と、番長グループはかくれんぼうに夢中。

そんなとき、たかふみくんがあるものを見つけ、良いことを考えた。

「明日は、6年生よりも、自分たちの教室を、ピカピカにする」と。

翌日、おそうじ隊は、見つけた秘密兵器「ウルトラそうじキング」を使って掃除をはじめると、途中でえらいことに。

でも、そのあと、ピカピカに掃除している6年生から、掃除をしている大切な意味を知らされて。。。

 

笑いの中に、どうして自分の教室以外の場所を掃除するのかを伝えてくれる絵本。

1年生教室、大掃除でピカピカになるといいなと思いながら。

 

今日の東小坪地区の報恩講で報恩講参りも一段落。

午後からは、来月の石泉文庫防火訓練の打ち合わせ。

1月29日(月)午後2時より開催することに決定。

2017年12月18日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(127)

12月4日(月)

今朝はどんよりと寒い朝。

広南小学校の読み聞かせ。

担当は6年生。

今日読んだ絵本は、

『ふくびき』(くすのきしげのり 作・狩野富貴子 絵)

昨年の12月に一度読んだ、寒いこの時期ならではの絵本を。

 

読む前に「ふくびきって知ってます?」と尋ねるけど、「・・・」。

「ガラガラ回すの」と動作つきで説明すると、「あ~、それ。」と。

おかあちゃんは、 なんでも じぶんのことは あとまわし。 そんな おかあちゃんへの クリスマス・プレゼントを かいに でかけた、 おねえちゃんと おとうと。 ふたりが おくった、 すてきな クリスマス・プレゼントとは・・・・・・。(中表紙より)

 

くすのきしげのりさんの、「人の世にある〈ぬくもり〉をお届け」。

読み終わって、「クリスマス・プレゼントってもらうの?」と聞くと、みんな口元がちょっと緩んだ。

 

「何だか心があったかくなるようなプレゼントをもらった気がします。」 と、最後に先生にお礼をいただいて、今日は胡子地区の報恩講。  

2017年12月4日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(126)

11月27日(月)

今朝はよいお天気。

広南小学校読み聞かせ。

今日の担当は1年生。

読んだ絵本は、

『ヘビのレストラン』 (深見春夫 作)

先日の学習発表会。1年生の笑顔が印象的だった。

今日もそんな笑顔になってもらおうと、楽しい絵本を。  

ヘビがレストランを開いた。
でも、ヘビには手がないので料理ができない。
最初にやってきたお客は、くいしんぼうのブタ。
「わたしの店では、お客さまに料理をつくってもらいます」 とヘビが言うと、ブタは帰ろうと。
ところが、「教えるとおりにつくれば、とびきりおいしい料理が食べられますよ」とヘビに言われて、ブタは料理をすることに。
踊らされたり、歌わされたり、逆立ちさせられたりと次々とおかしなことばかりさせられ、そのたびに怒って帰ろうとすると、ヘビが「ほっぺたがおちるほどおいしい料理が食べたくないのですか?」と言うので、その都度やり直し。
それに、出来上がった料理はおいしそうには見えないのに、食べてみると「天にも昇るような」。。。

  朝から『犬のおまわりさん』を歌ったり、いろいろ大変な絵本だけど、たくさん手をあげて感想を言ってくれると、こちらも元気をもらって。 楽しく作ると、おいしくなるという話。

何ごとも《心地よく》を心がけて、今日も報恩講参りに。

2017年11月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(125)

11月13日(月)

快晴。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

先週は腰痛のため、急遽休ませていただいたけど、今朝はどうにかこうにか。

担当は4年生。

読んだ絵本は、

『みずいろのマフラー』 (くすのきしげのり 文・松成真理子 絵)

このクラスにぜひ聞いてもらいたいと思って選んだ1冊。  

ヨースケは ちからが よわかった。
ヨースケは はしるのが おそかった。
ヨースケは さんすうが にがてだった。
ヨースケは なんでも ぼくらの いうとおりにした。
それでも ヨースケは いつも ぼくらと いっしょにいた。

  ヨースケが転校してきた。
シンイチとヤスオは、帰り道が一緒だから、遊ぶようになった。
そのうち、いやなことはヨースケに押しつけたり、帰り道、ヨースケが負けるまでじゃんけんをしてランドセルを持たせた。
その姿を見たお母さんが、「あなたたち なにやってるの?ヨースケは あなたたちのことをともだちだといっているのよ」と声を震わせていった。
その翌日から、ヨースケとはあいさつくらいしか出来なくなって、冬休みに。
ヨースケから届いた年賀状には、「たんじょうかいをするからきてね」と。
でも、冬休みが明けて、ヨースケは学校に来なくなった。
そして、ヨースケのお母さんが。。。

 

とってもしんみりとした結末だけど、お母さんの願い、子どもたちにはどう伝わったかなぁ。

ヨースケのお母さんだけでなく、みんな同じ思いでいるってことを。  

2017年11月13日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(124)

10月30日(月)

今月の読み聞かせは、体育の日・中学生の読み聞かせ・ふれあい参観の代休と続き、かなり飛んでしまった。

今朝は久々に広南小学校読み聞かせ。

担当は3年生。

読んだ絵本は、

『コリスくんのかみひこうき』 (刀根里衣 作)

先週の木曜日。

小学校のいじめ撲滅月間で、小学3年生の次男がいじめ撲滅あいさつ運動に参加するため、朝7時30分から門に立ってあいさつする当番に。 早く行かなきゃ!と、目覚まし時計が鳴る前からそわそわと起きて仕度。

7時過ぎ、あまりにも早すぎるから、一緒に登校。

さすがに来ているのは教頭先生と養護の先生だけだったよう。

 

そんな期間中ということもあり、友だちをテーマにしたこの絵本を。

  コリスくんは一人で紙飛行機を作るのが大好き。

コネコくんは、コリスくんの紙飛行機が大好きで、一緒に遊ぼうと誘いに来る。

ところが、「紙飛行機が壊れるのがいや」とコリスくんは、冷たくあしらう。

ある日、強い風が吹いてきて、大事な紙飛行機が飛ばされてしまった。

そのコリスくんの紙飛行機を見つけ、コリスくんのもとに紙飛行機に乗ってやって来たコネコくん。

コリスくんは、コネコくんと一緒に紙飛行機に乗ることで、紙飛行機を作ることよりも、もっと大切なことを知る。

 

とってもきれいな刀根里衣さんの絵本。

「友だちって 楽しいね」

昨日は小坪は祭で、小坪の子どもたちはちょっとお疲れモード。

こちらも週末の法務で声がお疲れモード。

絵本で少し元気をもらって、今日も報恩講参りとお葬式。      

2017年10月30日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(123)

10月2日(月)

今日は雨。

今朝は広南小学校の読み聞かせ。

担当は2年生。

読んだ本は、

『だいぶつさまのうんどうかい』 (苅田澄子 文・中川学 絵)

広南小学校の運動会は5月だけど、私の中での運動会は10月のイメージ。

体操服に着替えて座っている2年生に、ちょうどよかったかな。

 

読む前に、 「だいぶつさまって知ってる人!」 と尋ねたら、パラパラと手が。 意外と知名度低い。。。

気を取り直して、読み始める。

「みこえは くしらに さもにたる (み声は 倶翅羅に さも似たる)」

『らいはいのうた』に、仏さまの声はクジラのような声だと出て来るので、だいぶつさまのセリフはそのイメージで。

と思いながらも、クジラの声というと、『ファインディング・ニモ』のドリー役、室井滋さん。。。

 

ゆっくりと、子どもたちのだんだん大きくなる笑い声を聞きながら。 読み終わると、すぐに挙手!

「役に立たなかった大仏さまが、最後に役に立ててよかったです!」 と。

こどもの笑い声を聞いて元気をもらい、今日は雨のなか、報恩講参り!

2017年10月2日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(122)

9月25日(月)

今朝は秋晴れ。

先週月曜日は敬老の日で祝日だったため、2週間ぶりの広南小学校読み聞かせ。

今日の担当は6年生。

高学年に読む本はいろいろと迷ってしまう。

そこで、今朝決めて読んだ本は、

『げんきでいるからね』 (鈴木まもる作)

夏休み、東広島市立美術館で開かれた『ひらけ!わたしの絵本ワールド!』。

そこで展示されていた『げんきでいるからね』。

鈴木まもるさんの作品は、これまでにも何点か読み聞かせでも読んでいるけれど、色鉛筆で描かれたやさしい絵本。

 

捨て犬のポケの目線で物語が進む。

いぬの ルポと ポケは だいじな ともだち どうし。
でもとしを とった ルポは いつのまにか ポケの となりからいなくなってしまった。
「ルポちゃんがいない」ことを ポケは どう うけとめて いくのでしょう?

大切な友だち、ルポが亡くなったことを理解することの出来ないポケ。
そのルポの小屋に、小鳥が巣を作り始めた。
ルポの毛を集め、そしてポケの毛と一緒に巣を作る。
そして、そこにヒナが帰り、巣立っていく。  

みんな げんきでね。
ぼくのけ また つかっていいから。
また あかちゃん うみに きてね。
ルポちゃんも どこかで げんきで いてね。
ぼくも げんきで いるからね。

  読み終わったあと感想を。

「犬の目線で書かれていたので、何だか違って面白い本だなと思いました。」 と。

 

「死」をテーマとしているけれど、そこに「生」が描かれて、いろいろと感じてもらえたかなぁ。

 

今夜から秋季彼岸会。
お彼岸の御法座。
私はどこへ行くの?のお答えを。

お誘いあわせてお参りを。  

2017年9月25日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku