5月23日(木)
昨夜、1泊2日の東北一人旅から帰宅した。
21日(火)、親鸞聖人の誕生日“降誕会”。
広南学園の運動会も開催されたが、この2日間しか休みがとれなかったため、お葬式も出来たが、隣寺へお願いして、飛行機・モノレール・山手線・東北新幹線を乗り継ぎ、岩手県盛岡市へ。
今回の訪問のきっかけは、『若冲が来てくれました』。
先月ひょんなことから、若冲の作品展が東北で開かれていることを知り、Amazonで図録を購入。
若冲の多くの作品は、アメリカに。
ジョー・プライス氏のコレクションで、2006~2007年に最後の里帰り展として『プライスコレクション 若冲と江戸絵画』が開かれ、大変な話題を呼んだ。
そのプライス氏が、東日本大震災の後、東北の地で復興支援にと、再び開催することに。
はるばるアメリカからのその心意気に応えて、行ってみようと思い立つ。
ただ、それだけではない。
ずっと気にかかっていたこと・・・。東日本大震災。
東京へ着くと、まず目についたのは、オリンピック招致のポスター。
東京駅で東北新幹線を見た時、やっと。
少しずつ震災のことが遠のいている・・・。
8時半に自宅を出発し、盛岡に着いたのが午後3時30分。
最初に訪れたのは浄土真宗本願寺派願教寺。
明治の傑僧、島地黙雷が入寺され、その養子に島地大等。
その島地大等が著した『漢和対照 妙法蓮華経』を宮沢賢治青年が読んで感動し、浄土真宗を捨て法華経信仰にのめり込んでいったことでも知られる。
何故法華経信仰?と思っていたが、東北を旅して何となく・・・。
岩手県立美術館
小学生にも楽しめるようにと、いろんな工夫がされ、大変興味深く拝見した。
特に最後に見た屏風に、「花も木も動物もみんな生きている」とタイトルが。
会場出口の売店で、今回出品された作品ではないが、『生きてる』という本に目がとまり、購入。
この絵は、現在宮内庁所蔵となっている若冲の代表作『動植綵絵(どうしょくさいえ)』より。
大学時代、初めて見た特別展が京都国立博物館で開かれた昭和天皇在位60年記念『日本美術名宝展』。
教科書などで見たことのある名宝の数々が並んでいたが、一番印象に残ったのが伊藤若冲の『動植綵絵』だった。
何とも美しく、何とも不思議な動植物の絵。
この絵は、もともと釈迦三尊像を描き、その脇に動物や虫、魚、植物などを生き生きと描いて並べたもので、それを相国寺へと寄進した。
若冲の絵は、生きてる絵。
この作品展から、また一つメッセージをいただいた。