広南小学校読み聞かせ(107)

3月6日(月)

今週末、3月11日を迎えると、東日本大震災より丸6年(7回忌)。

「忘れない」と思っていても、時間が経つにつれ、記憶がだんだん薄れているように。。。

「ずっと」は無理でも、「時には」思い出すご縁をいただかないと。

そんなこともあって、この時期の読み聞かせに、震災に関わる絵本を選ぶ。

去年は、『おじいさんとヤマガラ 3.11のあとで』(鈴木まもる)を読んだ。

そして、今年も同じ鈴木まもるさんの作品を。

今日の担当は3年生。

読んだ絵本は、 『はしれ ディーゼルきかんしゃデーデ』(すとうあさえ 文 鈴木まもる 絵)

読む前に、「東日本大震災のこと、知ってる人!」 と尋ねると、ほとんどの子は手をあげながらも、「テレビで見たことがある」と。

 

鈴木まもるさんの絵は、動物の絵本をいくつか読ませていただいたが、色鉛筆で描かれたやさしい絵。

でも、今回は動物ではなく、機関車の話。

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だんだんと働ける場所がなくなってきたディーゼル機関車。

デーデは、山口でセメントを運ぶ仕事をしていた。

2011年3月11日、東日本大震災が起き、まだまだ寒い東北で、道路が寸断され、ガソリンスタンドには長蛇の列。

デーデは、新潟へと運ばれ、新潟から磐越西線を通って、福島県郡山までタンクローリー30台分の燃料タンクを運ぶことに。

雪の坂道を越えて、郡山までの物語。 デーデが到着すると、

「ディーゼルきかんしゃ、ありがとう!」
てをふるひとたちがいます。
てをあわせているひとたちもいます。

たくさんの待っている人たちのために、こんなことがあったんだなぁ。

読み終わって感想を尋ねると、 「東日本大震災に、こんなことがあったんだと初めて知りました。」 と。

あの日のことを、忘れないように。思い出すように。    

2017年3月6日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku