11月29日(火)
今日は朝から雨の降る中、島根県大田市へ。
大田市の正蔵坊で、前坊守の五十回会。
五十回忌とせず、五十回会とご案内いただいた。
前坊守は当山専徳寺より正蔵坊へ嫁ぎ、子どもを三人授かったが、ご主人である住職が33歳の時に招集され、パプアニューギニアで戦死。
役所の方より「名誉の戦死おめでとうございます」との知らせを受け、「ありがとうございます」と平然とした態度で受け取った前坊守は、役所の方が帰った途端、納戸の縁側に走り込んでうずくまり、その突然の慟哭の姿に4歳の息子は驚き、しがみついたと、その話はこれまでにも前住職より聞かせていただいたことがあった。
その後20年間、その時の4歳の息子が住職を継職するまでの間、寺をずっと守り続けた。
女性であるが故、当時は不当な扱いもあったそう。
そんないろいろな話を聞かせていただいて、生前の姿は存じ上げないけど、このご法事で何だかお会いさせていただいたような気が。
このたびは、ご門徒の皆さまにもご縁に最後のご縁に遇っていただきたいとの前住職の思いより、報恩講と併修にて。
その法事の前に、少し時間があったのと、雨がやんだので、温泉津まで足を伸ばした。
今月の仏教壮年会例会で妙好人の話を。
その代表格、浅原才市の家に。
かぜをひけばせきがでる
さいちがごほうぎのかぜをひいた
ねんぶつのせきがでるでる
そして、そのあと、
角の生えた浅原才市さん。
ほんの束の間だったけど、町の空気に触れ、才市さんに会えた気が。
道中、2度も猿に遭遇。
また、帰りは真っ暗な中をナビをたよりに。
往復300キロ。
さすがに疲れたけれど、良いご縁に。