1月15日(土)
御正忌報恩講。
昨年末には新型コロナウィルスの感染状況が落ち着いていたので、今年の御正忌は2年ぶりに5座を予定していたけれど、年が明け、あれよあれよと新型コロナウィルスの感染急拡大でまん延防止等重点措置。
そこでこのたびの御正忌報恩講は1日1席とし、15日昼席と16日朝席の2座のみ住職自勤で。
また、感染リスクを抑えるため、時間短縮でおつとめを讃仏偈に。
そして法話は『念佛日和』特別号にまとめてお配りし、話は短く。
中止にすることも考えたけれど、
明日ありと 思う心のあざ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは
親鸞聖人の御遺徳を偲ばせていただきながら、
寂しいながらも、いま遇えてよかった。
そう思えるご縁として大切に。
来年、本願寺では親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要を迎える。
その「立教開宗」とは、という話をするのに、五劫思惟の阿弥陀さまのお話から。
昨年末、五劫思惟阿弥陀仏座像のレプリカを求めた。
奈良の重要文化財の仏像がモデルだそうで、恐らく東大寺の阿弥陀さまかな。
印を結んでいるのではなく、合掌している姿がいい。
先週からNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が始まった。
その内起こるであろう源平の争いで東大寺の大仏殿が焼失し、その勧進職として再建に当たったのが俊乗房重源。
重源は大原問答で法然聖人と問答する相手の一人に名を連ねていたのに、その翌朝には自らを「南無阿弥陀仏」と名告ったとか。
一度だけ東大寺で国宝 重源上人坐像を拝見させていただいたことがあるけれど、何ともこれがすごかった!!!
その重源が中国から五劫思惟阿弥陀仏座像を持ち帰ったと。
この五劫思惟阿弥陀仏像といい、兵庫県に建立した浄土寺といい、勧進職としてご懇志を募る目的もあったのだろうけれど、この方の伝え方は大変興味深い。
弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。(歎異抄)
このお姿に込められているなぁ。
私のためにずっとずっと拝み続けてくださっている。
遙か昔より迷い続けている私のために。
呉市内での1日の新規感染者数が初めて100人を超え、広島県全体では1000人を超えたそう。
くれぐれもお気をつけて。
ようこそのお参りでした。
今夜はおたんや(大逮夜)。
何だか大変な状況だけど、「世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ」
と、願わずにはいられない。
お正月の花がよく保ったので、そこにちょっと彩りを添えたのに、
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夜、ちょっとの間だけ、親鸞聖人像をライトアップして、寺族のみで花手水にキャンドルを。
大切なことなのでもう一度
世のなか安穏なれ 仏法ひろまれ