10月28日(木)
石泉文庫虫干しが終わり、今日から〈通り報恩講〉再開。
その前に、枕返し(臨終勤行)に。
いつもご夫婦揃ってお聴聞されていたKさんの。
御自宅のお仏壇で最後のおつとめをさせていただいた後、奥さまよりお話を聞かせていただいた。
今年の3月、年回の法事ではないけれど、お参りして欲しいとの依頼があった。
ずっと説教所のお世話をされていたけれど、もうお世話することも出来なくなったのでと、説教所でご夫婦・長男さんと一緒に正信偈のおつとめをさせていただいた。
そして、そのあと説教所に残る巻物が何か、次に伝えておかなければいけないからといくつか見せてくださった。
古い御消息(御門主様からの書状)のようだったので、そのことをお伝えしたのが最後のご縁。
その前後の経緯を今日初めて聞かせていただいた。
ちょうどその日は御主人の85歳の誕生日。
その誕生日にご縁にあいたいと、奥さまに伝えたそうだけど、奥さまは「法事でも無いのに、何て頼んだらいいの?」と。
「わしがご院さんと一緒にお参りしたいからと言うたら来てくれるじゃろ」と御主人。
そんな話だったとは知らず、一緒におつとめを。
そのことを大変喜んでおられたそうで、その時に録音した正信偈を最期まで何度もお聞きになられていたとか。
寂しいけれど、嬉しく、ありがたいご縁。
今夜は呉東組法中会が浄徳寺にて。
その前に、夕方より浄徳寺住職継職法要の習礼。
習礼の途中で中座してKさんのお通夜へお参りし、そして再び法中会。
次につなぐご縁。
今日一日、バタバタしながらも、いろいろと感じながら。