7月10日(月)
今朝は雲の合間から久しぶりに青空が。
来週月曜日は海の日で休日のため、早いもので、今回が1学期最後の広南小学校読み聞かせ。
担当は、来週石泉文庫の虫干しを手伝ってくれる6年生。
読んだ本は、
『キツネとねがいごと』(カトリーン・シェーラー作・松永美穂 訳)
絵本の帯に、
「死ぬことがなければ ずっと幸せでいられるの?〔「いのち」について考える絵本〕」
と。
年老いたキツネが、あるとき罠をかけた。
その罠に、一匹のイタチがかかった。
そのイタチは魔法を使えるらしく、何でも永遠に続く魔法をかけてあげるから逃がしてとお願いする。
キツネは、リンゴの木にやってくるムクドリなどが、リンゴが木から落ちる前にみんな食べてしまうから、この木に登ったものは、くっついて離れなくする魔法をかけてもらうことに。
やって来たムクドリやリス、イモムシにテントウムシ、次から次に木にくっつくのだが、それぞれに助けを呼ぶのでうるさくて、魔法を解いてみんな離してあげる。
それ以来、誰もそのリンゴの木には近づかなくなって、キツネはリンゴを他の誰にも食べられることなく、おくさんと一緒に幸せに暮らしていた。
そんなある日、死に神がやって来た。
「まだ死にたくない!」と思ったキツネは、最後にリンゴをとって食べさせて欲しいと死に神にたのむ。
リンゴの木に登った死に神は、木にくっついてしまった。
キツネは永遠に生きれると喜び、おくさんと幸せに暮らしていたが、おくさんが病気になり、先に亡くなってしまった。
幸せな日々を失い、キツネはどんどん老いていくけれど、死なない。
でも、まわりの自分の子どもや孫たちは、次第に老いて先立っていく。。。
そこで、キツネは。。。
絵本の巻頭に、
人間は常に確かなものを探し求めている。
しかし、人生において唯一確かなことといえば、わたしたちがいつかは死ぬということである。
それならば、この確かさの上に立って人生を眺めてみるのが助けになるかもしれない。
ジャン・ドメニコ・ポラージオ(緩和医療専門家)
とのことば。
読み終わって、「長生きしたい人!」と尋ねると、いっぱい手が挙がる。
でも、「長生きすることだけが幸せではないんだなと思いました」と感想を。