呉東組聞名講 5月例会

5月11日(月)

今日は午後から呉東組聞名講が、当山専徳寺にて。

 

正信偈のおつとめの後、昨年度で辞められた前講長に本願寺からの感謝状、新講長と新役員には委任状が手渡される。

そして、御消息を拝読し、称名寺様の法話。

Img_1264_r

御示談では、前回より役員のみなさんが御示談を進行しやすいようにと、アンケートを始まる前に採ってくださったのと、質問用紙に書かれた一つの質問から。

 

質問は、「不可称不可説不可思議について説明お願いします」

 

アンケートは、『浄土真宗 必携』をもとに、

「名号」「信心」「念仏」の浄土真宗の教えで何が大事ですか?

 1、お名号によってすくわれる。

 2、信心一つでお浄土に生まれる。

 3、ただ念仏のみぞまこと。

 4、すべて本質は同じく本願力。

 

まず、不可称不可説不可思議。

『高僧和讃』には、

五濁悪世の衆生の 選択本願信ずれば

 不可称不可説不可思議の 功徳は行者の身にみてり

『正像末和讃』には、

五濁悪世の有情の 選択本願信ずれば

 不可称不可説不可思議の 功徳は行者の身にみてり

と、「衆生」と「有情」を置き換えただけのご和讃がある。

 

たたえることも、説明することも、思うこともできないほどの大きな大きな阿弥陀さまの功徳を表しているので、これも語り尽くすことが出来ないし、納得いく説明は・・・。

でも、それほどの大きな願いをいただいてるのだと思うばかり。

 

アンケートは、回答19名で、1が9名、2が13名、3が8名、4が11名だったそう。

まんべんなく、複数回答される方が多かったよう。

 

答えはどれか一つではなく、名号も信心も念仏も本願力も、もとはひとつの「南無阿弥陀仏」とのお話。

 

いつもなら、この後質問は出て来ないのだが、今日はそのあと2つも。

本山のお晨朝で、『御文章』の「易往而無人章」が拝読されたけど、「易往而無人」とはどのような意味でしょう?との質問と、毎朝1時間写経をしているのだけれど、次は何のお経をすれば良いでしょうとの質問。

 

いろいろとそれぞれにご法義をよろこばれているようで。

ようこそのお参りでした。

2015年5月11日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(50)

5月11日(月)

GWをはさんだため、久しぶりの広南小学校読み聞かせ。

台風が近づいていることもあって、小学校は結構な風。それでも、子どもたちは元気に校庭で。

 

今日読んだ本は、『きんいろのライオン』。

Img069_r

元々は、『若きライオンの死』というジャータカ物語が原作。

イソップ物語やアラビアンナイトもこのジャータカ物語に影響を受けているそうだが、ジャータカ物語とは、古代インドのお釈迦さま前世の物語。

 

雄ライオンのマノージャは、年を取った両親と妹と奥さんと一緒に暮らしていた。

川の向こうの牧場には決して近づいてはならないとの父の教えを守っていたマノージャ。

ある時、ずる賢い“やまいぬ”に「王さま」と呼ばれ、「家来にしてください」と請われ、その気になったマノージャ。

 

“やまいぬ”にどんどん担がれ、とうとう牧場の馬を襲ってしまう。

馬を襲われた人間は、再び馬を襲いに来たマノージャに弓を放ち、血で真っ赤に染まったマノージャは・・・。

 

「友だち」をテーマにした作品。

親の声に耳を貸さず、“やまいぬ”にいいようにおだてられ、だまされて最期を迎えてしまう。

 

残されたのは、家族のなみだ。

 

やまいぬのようにも、マノージャのようにもならないでくれよとの親の願い。

2015年5月11日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

仏教壮年会 5月例会

5月8日(金)

今夜は仏教壮年会の例会。

先月は総会だったので、久しぶりにレジュメを作っての話。

 

先月開かれた広島雅楽会40周年記念公演、そして一昨日の西光寺住職継職法要での観無量寿経作法。

そうすると、今日は『観無量寿経』かなと。

浄土宗の有志の方が、『やさしいブッダの樹』というサイトを運営されていて、そこに『観無量寿経』の動画を配信。

その動画をみなさんに観ていただいたあと、『観無量寿経』の話を。

 

・・・もし念仏するものは、まさに知るべし、この人はこれ人中の分陀利華なり。観世音菩薩・大勢至菩薩、その勝友となる。まさに道場に坐し諸仏の家に生ずべし」と。仏、阿難に告げたまはく、「なんぢ、よくこの語を持て。この語を持てといふは、すなはちこれ無量寿仏の名を持てとなり」と。・・・

普段、法事で読むのは『阿弥陀経』。話をするのは『無量寿経(大経)』。
『観経』の話をするのは、お彼岸の時に少し触れるかな・・・。

 

004029_2

「善導独明仏正意」

善導大師ゆかりの中国西安の香積寺。

ここを訪れたのは1994年。

布袍を着てお参りさせていただいたら、この塔のてっぺんに案内してくださって、よじ登って田園風景を眺めたのは覚えているのだけれど、もうあれから・・・。

ようこそのお参りでした。

2015年5月8日 | カテゴリー : 行事 | 投稿者 : sentoku

西光寺住職継職法要

5月6日(水)

GW最終日。

連日、忙しいほどではないけれど、この連休しか家族が揃わないからといわれるお宅の法事に。

Img_1234_r

楽しみは、そこここで見られる藤の花。

 

今日は午後から阿賀の西光寺住職継職法要に。

Img_1250_r

色衣・七条袈裟を着けて、稚児行列。

Img_1245_r

お寺の側の川沿いをたくさんのお稚児さんとその御家族が続く、続く。

 

そして、法要。

このたびは、『観無量寿経作法』。

Img_1247_r

初めてのご縁でもあり、いろいろと作法があるので、ドキドキしながらも、とても心地よくお参り。

そして、夜は祝賀会。

Img_1256_r

住職がメンバー一員である合唱団コール・スガンティと、西光寺コーラスのみなさんのコンサート。

『ふれあるき』という、越中地方の報恩講を歌った楽しい歌は、初めて聞かせていただき、何ともすてきな祝賀会に。

 

私の住職継職法要の際、会奉行(法要の指揮してくださる方)を当初西光寺前住職にお願いをしていた。

でも、その準備にかかる直前の8月初め、前住職が訪ねてこられて、てっきり法要の打ち合わせと思っていたら、癌が見つかって、法要の頃にはどうなってるか分からないから、会奉行を川尻真光寺様にお願いしましたからとの話。

あまりにも突然で、何も言葉にならなかった・・・。

そして、9月末。

住職補任式(本願寺で住職となるための式)を受けた翌日、前住職が亡くなられたとの知らせを受けた。

補任式の後、御報告方々御見舞に伺おうと思っていたのに・・・。

 

そんなこともあり、このたびの継職法要は、私にとっても大切な御恩返し。

少しくらいは出来たかな・・・と。

 

天気にも恵まれ、たいへん良いご縁をいただいた。

2015年5月6日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

呉東組法中会

4月30日(木)

今夜は呉東組法中会が阿賀西光寺にて。

いつもは午後7時半より開かれるが、今日はそのあと来週行われる西光寺住職継職法要の最後の習礼(しゅらい/法要の予行)があるので、午後5時から法中会。

法中会は年度初めということもあり、いろいろと伝達事項の多いこと。

その後、食事をいただいて、7時より習礼。

Img_1222_r

先日は回畳(まわりじょう/お内陣の左右に敷かれた畳)に座っておつとめをする組内8ヶ寺の結衆(けっしゅう)のみでの習礼。

今日はその他の組内寺院の法中(僧侶)方も、当日余間(よま)に列衆(れっしゅう)としておつとめするので、みんな一緒に。

 

『観無量寿経』のおつとめは、行道などの作法がいろいろと入るので、自分のことと、まわりに合わせることだけで精一杯。

間違わないように経本に書き込んでいるにもかかわらず、まわりについついつられてしまったり・・・。

 

ただ、その前にある『般舟讃』はとっても素敵な響き。

前回の習礼の倍の法中の声がお内陣に響くので、何とも荘厳。

当日は、ここに讃嘆衆(さんだんしゅう/雅楽を奏で、おつとめのスペシャリストの方々)が加わるので、もっと凄いことになりそう。

 

今のところ、週間天気予報では晴れマーク。

すばらしい法要となりますように。

2015年4月30日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

我聞会 4月例会

4月28日(火)

日中は汗ばむほどになってきた。

Img_1171_r

境内も華やかに。

 

今夜はお隣の住蓮寺にて我聞会の4月例会。

みなさん、一昨日の広島雅楽会40周年記念公演でお疲れのところを。

 

輪読は『蓮如上人御一代記聞書』(182)(183)。

「心の中が今いわれた通りなら、それがもっとも大切なこと」との蓮如上人の仰せ。

 

心の中と、口から出て来る言葉と、時として違っていたりする。それを戒めれたとの話。

 

法話は、台風などの自然災害の時、ついつい「それてくれたら」というような気持ちを持ってしまう話より。

私たちの世界では、私を中心にものごとをみてしまう。私と比べ、他と比べて。

 

雅楽会の公演で、何とも美しい当麻曼荼羅が映し出されていた。

浄土は比べることも、比べられることもない世界。

先日、あることをご縁に『阿弥陀経』に説かれる浄土のことを法話でしたばかり。

05141990_a

奈良の当麻寺。

訪れたのは20数年も前のこと。

5月の二十五菩薩練供養会式 (聖衆来迎練供養会式)。

浄土真宗は平生業成。
臨終来迎は説かないが、目の前に繰り広げられる日が暮れていく極楽堂への来迎の姿。

何ともいえない演出に、ため息をついたことを思い出す。

2015年4月28日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(49)

4月27日(月)

青空がひろがるいい天気。

今朝は広南小学校読み聞かせ。

担当は6年生。

 

来月行われる運動会を前に、今日読んだのは

Img063_r

『ぼくのジィちゃん』  (くすのき しげのり 作・吉田尚令 絵)

 

クラスで一番走るのが遅い2年生のヒロシくん。

お父さんは足が速く、運動会のPTA対抗リレーの選手。

 

いなかから出てきたジィちゃんは、何だかかっこ悪く、ヒロシくんが走るのが遅くて、徒競走が嫌いだと話すと、

「はやく はしるということは、みぎあしをまえに だしたら、つぎは ひだりあしを まえに だす。それを、だれよりもはやくする。ただ それだけじゃ」

とアドバイス・・・。

 

運動会当日、お父さんが仕事の都合でリレーに出れなくなり、その代わりにジィちゃんが。

誰もが、ビリだと思っていたのに、何とジィちゃん!

 

笑いもあるが、いろんなことを考えさせられる絵本。

かっこ悪いと思っていたジィちゃんのアドバイス。

同じ言葉なのに、ラストのカッコいいジィちゃんになると、全然違う言葉に聞こえてくる。

 

第一印象って大切なことではあるけれど、その第一印象でそのあと大切なことが入ってこないってこともあるよなぁ・・・と。

 

運動会。

「みぎあしをまえに だしたら、つぎは ひだりあしを まえに だす。それを、だれよりもはやくする。ただ それだけじゃ」 (ジィちゃんより)

2015年4月27日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku

広島雅楽会 40周年記念演奏会

4月26日(日)

広島国際会議場フェニックスホールにて、広島雅楽会結成40周年記念演奏会。

Img_1143_r

広島雅楽会は、主に安芸教区(広島県西部)の浄土真宗本願寺派特別法務員資格(各種法要を司ることができ、正式に声明や雅楽を奏することができる資格)を有する僧侶で構成され、「雅楽及び声明の研鑽と会員相互の親睦」を目的に、昭和50年に有志5名で発足しました。(演奏会パンフレットより)

それから今年で40周年だそう。

日頃はそれぞれのお寺で法務をされている僧侶が、大きな法要等がある時には、雅楽演奏とおつとめをする、みなさん法要のスペシャリスト。

その方々が今日は表舞台で演奏。

 

会場のフェニックスホールは、広島平和公園に隣接。

Img_1144_r
 

と、いうことで、戦後70周年。

今年初めて、慰霊碑を訪れる。

外国から来られた人たちがたくさん。

 

今日は朝から法事が続き、市議会選挙投票を済ませて、ここに着いたのは開演30分前。

ホールへ入ると、長蛇の列。

 

このたびは、呉東組寺院から4名の雅楽会員と、舞人として3名のお子さんが参加。

今夜はお通夜があったので、時計を気にしながら、その子どもたちが出演する「迦陵頻」を見て、次の「蘭陵王」には失礼を。

 

雅楽の音色と、プロジェクターを使用しての演出。

最後まで見たかったけれど、とてもすばらしい演奏会。

 

拍手をしていいのか、お念仏を称えていいのか。
何か戸惑いながら、みなさん拍手。

 

特に、「迦陵頻」はお寺のお子さん目当てのご門徒さんのどよめきと、拍手に思わずニッコリ。

 

浄土真宗の要は「聴聞」。

こうして観る浄土、聞く浄土、嗅ぐ浄土、五官で感じる浄土もいいな。

 

今回の演奏会のタイトルは、「雅楽という極楽 ~きっと仏(あのかた)も聞きにくる~」。

 

帰宅途中の車の中で、演奏会を振り返りながらお念仏。

「あのかた」

ちゃんと私のところには。

 

耳に残った雅楽の音色。

今夜のお通夜の正信偈が心地よく。

 

素敵なご縁にお念仏。

2015年4月26日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

西光寺住職継職法要習礼

4月24日(金)

本堂の畳が日に焼けて、ずいぶんと痛んできたので、今月に入ってから本堂での法事のない日に少しずつ畳の表替え。

Img_1082_r

来月末に前住職三回忌と前々住職五十回忌を永代経法要と併修して行うのだが、連休明けには聞名講、その次は初参式と行事が目白押し。

Img_1088_r

そんなこともあり、この4月中に畳替え。

それも、ようやく終わって、本堂には青畳の香りが漂って・・・。

Img_1133_r

ゴールデンウィークの最終日、5月6日に同じ呉東組内の阿賀西光寺で住職継職法要が営まれる。

その法要に結衆(けっしゅう)としてお参りさせていただくので、今夜は第1回目の習礼(しゅらい・儀式の練習)。

このたびは、前住職が住職継職法要でされたという「観無量寿経作法」の法要。

Img_1135_r
 

私はこれまで一度も見たことも聞いたこともない作法・・・。

普段おつとめしている『阿弥陀経』は、呉音(ごおん)

このたびの観無量寿経作法では、漢音(かんおん)でおつとめ。

「南無阿弥陀仏」を「なもあびだふ」と発音したり、何とも不思議な感じではあるが、『般舟讃』の前序もあり、『礼讃』のようなリズムのある読経の中に、立ったり座ったり、いろんな動きが入っていて、なかなか心地よい。

きれいに揃うと、素敵な法要になりそう。

どうぞ、ゴールデンウィークの最終日、西光寺さんへお参りを。

2015年4月24日 | カテゴリー : 呉東組 | 投稿者 : sentoku

広南小学校読み聞かせ(48)

4月20日(月)

今朝は雨の降るなか、広南小学校の読み聞かせ。

担当は、1年生と2年生を合同で。

4月は読み聞かせボランティアをしてくださっているメンバーが忙しく、人が集まらないということで、今回から坊守も参加。

「坊守」とは、

Img_1119

『この世界の片隅に』(中)より。

 

今朝読んだ絵本は、『さかなってなにさ』。

Img104_r

『めがねうさぎ』のせなけいこさんの貼り絵で作られたほのぼの絵本。

いつもクローバーばかり食べてるうさぎに、くろねこが「さかなのほうがずっとおいしいぜ」と近寄る。

「さかな」を知らないうさぎは、「さかなってなにさ。にんじんみたいなものかい?」と尋ねると、「ちがうよ。さかなはうごくんだ。めだまだってあるんだよ」とくろねこ。

「さかな」を見たこともないうさぎは、「さかなってなにさ」と、次々と他の動物に聞いて回ると、それぞれに違う答えが返ってきて???

 

この話を読むと、若冲の描いた象の絵をふと思い出す・・・。

 

読み終わって、みんなは「さかなってなにさ」と聞かれたら、何と答えますか?と尋ねると、「たべもの!」と一声。

「たべもの・・・」

 

それも一つの答え。

今度は生きもの、いのちにつなげていけるといいな。

 

2015年4月20日 | カテゴリー : 絵本 | 投稿者 : sentoku