5月31日(日)
5月最後の日曜日。
明日、衣替え。
少しは涼しく感じるようになるだろうか・・・。
昨日の呉東組総代会に続いて、今夜は呉東組の法中会が法謙寺にて。
今日の議題の中心は、
7月3日、4日とご門主さまご親修で行われる法要に関すること。
大切なご縁となりますよう。
TEL.0823-71-7926
〒737-0136 広島県呉市広長浜3-13-21
5月30日(土)
今日は時折パラパラと。
そろそろ梅雨入りかな・・・。
境内の親鸞聖人像の前に咲くアジサイ。
アジサイは、カラッとした天気でなく、こうして雨に濡れてるのが何となく良いな。
朝から法務が一日続き、そんなことをふと感じることでちょっとした息抜き。
今日は午後4時30分より、広ステーションホテルにて呉東組総代会の総会。
何とかギリギリ間に合った・・・。
総代会では、昨年度の決算ならびに今年の予算と行事予定の審議。
その後、総代会担当の安登浄念寺御住職より、「グローバル化と仏教」と題してお話を。
イスラム、キリスト、いろいろなお話を聞いては、へ~っと。
その後の懇親会では、長浜の総代さんと昨日の蚊の話。
「同級生で行きたいと思ったけど、昨日は病院の検査だったからな・・・」とか、「私ら、ちょうどその活動の真っ最中。ここ(食事中)では、言えないことも・・・」とか、「当時は、ホントにいなくなった。絶対無理。できたら素っ裸で逆立ちして歩いてやるわっていってた大人がいたのも何人か知ってる」と。
こうした話を伝え聞かせていただく機会って、こうした席だから聞かせていただくのだなぁと。
それもこれもご縁。
5月29日(金)
今朝の中国新聞朝刊、呉・東広島版に、広南中学校の科学部発足のことが紹介され、私も住民顧問3人の一人として・・・。
元東京大学農学部教授で、蚊の研究第一人者 池庄司敏明先生の講演を聞きに。
その出会いは、『蚊』という専門書。
昨年からはじまった「蚊が0研究」の資料として、東京大学出版会から出ているこの本に出会ったことが今日のはじまりだそう。
この本の著者略歴に「広島県呉市に生まれる」とある。
それが、長浜であったと知り、親戚を通じて先生にお願いしたら、今日の講演をこころよく引き受けてくださったとか。
中学校の生徒たちは、去年1年蚊を見てきて、蚊の種類を判別できるくらいになっているのだそう。
へ~、こんなに蚊って種類があるのか。
とか、
蚊という種にはたくさんの種類があって、害虫といわれてる蚊はその極・極一部。
しかも、蚊が人の血を吸うのは、交尾をした後のメスが卵を産むためで、それ以外は花の蜜を吸っているのだと・・・。
ホントに知らないことだらけ。
何でも、知ることから始まるのだそう。
先生のことばで印象に残っていることは、今ではパソコンに結果を入れればグラフにでも何でもできる。それをデモンストレーションして、伝えることの大切さを、と話された時には「なるほど」と。
1時間の講演で、その後1時間、今度は科学部の生徒たちと先生を交え、いろいろと。
蚊は視覚・聴覚・嗅覚と、感覚を使って生きている。
でも、昼間活動する蚊と、夜活動する蚊は違う。
夜活動する蚊は、色が必要ない。黒と白の識別で良いのだそう。
それに対して昼間活動する蚊は、色の識別ができる。
また、聴覚は、交尾をするためにオスが蚊柱にいるメスの羽音を聞きとるだけに利用。それ以外は耳をふさいでいる蚊もいるそう。
すべては子孫繁栄、種の保存のため。
知らないことをいっぱい学ぶ。
俳人小林一茶は、蚊やハエなどの句をたくさん残している。
インターネットでそのことを調べてみると、
「小動物はもちろん、可憐な女の子、純な少年、弱い角力取などなど、一茶にとっては自分の分身のように感じられていたのである。生き
ものの命が、じかに、自分の命に伝わるといってもよい。
生きものの命に精霊を感じて、徒や疎かに扱えない気持ちになる、といってよい。古代人が、山川草木、鳥獣魚類のすべてを、生きものとおもい、それに精霊を感じ、 カミとおもっていた、かのアニミズムといわれている感応の世界が、一茶のなかに(身体の芯に)、人一倍濃く宿っていた」と、一茶にとって小動物というのは自分の分身であり、命のある生き物の精霊であるとみている。
との話を見つける・・・。
浄土真宗の教えに生きた一茶。
恐らく、精霊とかカミ、アニミズムの世界ではないと思うのだけれど・・・。
何はともあれ、顧問とは名ばかりで、何にも知らないのでは・・・と、ただいま池庄司先生の『蚊』を取り寄せ、少しずつ。
蚊帳も知らない中学生たちが、ひょっとしたらアフリカ大陸で苦しんでいる人たちの助けとなるような、そんなすごいことを発見するかも知れない。
たくさんの「いのち」を感じながら。
5月27日(水)
朝席で御満座。
永代経と併せて、前住職の三回忌と前々住職の五十回忌をみなさんと一緒にご縁にあいたい。
いつもは午前7時30分から始まるのを、午前10時からに変更して。
昨日の夜席が終わった後、御講師部屋で昨日の『蚊が0プロジェクト』の話をしたら、大変興味深く聞いてくださって、今朝のご縁で早速『長浜郷土誌』の巻頭あいさつに触れてくださった。
山の中腹にある母の墓に詣でるごとに、私はじっと長浜の町を見下ろします。青い静かな港、2つのお寺を中心に波のようにひろがった屋根の光、こんな美しい町が自分の郷土かと思うと、私はしばしうっとりさせられるのです。そして墓地の上がり下がりの狭い急坂と石段の道、家と家が重なり合い、右に左にいくつも分かれ、映画「ペペ・ル・モコ」に出るモロッコの町に似た、怪奇な美しい坂道を、私は、またこよなく愛します。
この町に黙霖が生まれ、石泉が法を説いた必然性が、この美しさと怪奇さのうちに含まれているかどうか、私にはわかりません。しかし、心の美しい変わり者が生まれ出る必然性は充分ありそうです。そして後に生を受けた私どもが、この二人の美しい変わり者を、あの迷路のような坂道と同じに愛するのも、また不自然ではないと思われます。いや、この二人だけでなく、私ども長浜の子のすべてが美しい変わり者であり、それ故に慈しみあっているのかもしれません。(中略)すぐれた味覚は、著名な料理店でのみ得られるのではなく、至る所の家庭の台所で生み出されているように、すぐれた生命も、有名人のうちにのみ生きていないで、無名の民衆の生命によってつくられているのです。
つい最近の数ヶ月に、長浜の民衆は全国に先駆けて、「蚊とハエのいない町」をつくりあげました。民衆の英知と努力のうんだ立派な文化であり、郷土史の上に輝く1ページであります。有名人や権力者を何人出したことよりも、私はこのような民衆の見事な仕事の上に、郷土の誇りを感じます。それは何よりも町の人々全体が美しい変わり者であることを如実に物語っているからです。
これは、当時の松本賢一呉市長の寄せたことば。
「美しい変わり者」
長浜の中にいると、それが「当たり前」になっていることが、実は外から見ると、とっても「有り難い」ことであったりするのだそう。
「土徳」
突然降って湧いたものでなく、昔々から受け継がれてきたご縁がととのったもの。
今席では笑いの中に、癌で亡くなられたお子さんと両親の話を聞かせていただき、「幸せ」の意味を改めて。
後片付けとか、今日一日のすべてが終わり、夕方、この市長の歩いた坂道を登ってみた。
久しぶりに登ると、登ってる間は、何とも細くてきつい坂道だなとつくづく思う。
でも、登って振り返り、この長浜の眺めを見た時、この眺めがあるから、ここに墓を建てて登ってきたのだろうな・・・と。
この道をこれまでどれだけの人がいろんなことを思い、往来されたのだろう・・・と。
誰もが、こんな険しい坂道のない方がいい。面倒なこともなく、楽な方がいい。と、思うだろう。
でも、そこに何の「よころび」を味わうご縁もないかも・・・。
永代経法要 と 前住職と前々住職の法事。
暑い中、たくさんのお参り、ありがとうございました。
5月29日(金) 広南中学校で、科学部(蚊が0PROJECTチーム)発足記念講演が開かれる。
講題『蚊の研究をすすめる君たちへ』
蚊の研究の第一人者 池庄司敏明先生(元東京大学農学部教授)をお招きしての講演。
何と、この方も長浜出身。
興味のある方は14時から15時まで、どうぞご来校を。
5月26日(火)
昨日に引き続き、永代経法要。
今日も笑顔、笑顔のご法話。
「一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ」
(中村元 訳『ブッダのことば』)
笑顔は人間と一部の霊長類のみが持つのだそう。
犬や猫が笑っているように見えたりすることもあるけれど、それは笑顔ではない。
それから、人間は共感できる。
でも、最近は笑顔が消え、共感できない時代に・・・。
笑顔とお念仏。伝えていきたいなとのご縁。
今日は夕方、広南中学校へ。
科学部(蚊が0(くう)研究プロジェクトチーム)発足式があり、科学部の生徒と科学部顧問の先生、そして3名の地域顧問が参加。
昨年、学園内で始められた蚊が0研究。
今年は地域にもその輪を拡げていこうと。
戦後、「蚊やハエのいないまちづくり」に取り組んで、専徳寺前々々坊守の大洲昌子会長のもと、衛生協力会が中心となって行い、成果を上げ、厚生大臣賞をはじめ、いろんな表彰を受け、全国各地より視察に来られた。
その表彰式の前に、蠅供養として法要が営まれている。
地上に生存するありとあらゆる生物で、我らに益するものならば、共に生を楽しみたいのは、やまやまなれど、残念ながら君たちハエ族は、ことごとく我らを苦しめ、うるさくたかって不快を与えるばかりでなく、チフス菌、赤痢菌などなどあまたの伝染病を配布して困らせ、危険におとしいれるなど誠に許すべからざる行いをしている。
どうか、ハエ族よ、我々人間を恨むことなく、ハエ族としてこの世に生を受けたる因果を自覚していただきたい。今後は尊い仏縁に恵まれて、人間に愛されるものに生まれ変わり、再び、相まみえんことを衷心より祈念する。
きみら二百万のハエ族は、最初の犠牲者だが、我らは今後もハエ族を絶滅させねばならない。願わくばハエ族の霊魂よ。この理由を聞き分け、今日の供養に歓喜して、もって瞑目せよ。
(長浜郷土誌〈長浜小80周年記念誌〉より)
表現としてはいろいろ思うところもあるけれど、人間、そして蚊やハエ、「いのち」「いきる」ってことを考えさせられる。
その時の法要の導師をしているのが、
明日はその前々住職五〇回忌と、前住職の三回忌を併せておつとめ。
どうぞ、お誘いあわせてお参りを。
5月25日(月)
夜席から永代経法要。
今年は、前住職の三回忌、前々住職の五〇回忌が重なっているので、たくさんの方にご縁にあっていただきたいと、御満座では永代経と一緒に。
このたびの御講師は、三次の善徳寺 長谷川憲章師。
誰もが求めている「しあわせ」。
この幸せって何だろうとの話から、笑顔で過ごすことの大切さを聞かせていただく。
【無財の七施】に「眼施」「和顔悦色施」「言辞施」・・・ともあるし、『大無量寿経』にも出て来る「和顔愛語」。
「ありがとう」「おかげさまで」
眉間に皺を寄せていわれても・・・・
笑顔になる方法を教えてもらって、みなさん笑顔でご自宅へ。
ようこそのお参りでした。
明日もお誘いあわせてお参りを。
5月24日(日)
親鸞聖人の御誕生日(5月21日)に近い日に、毎年隣寺の住蓮寺さまと合同で宗祖降誕会初参式を開催。
住蓮寺さま、ただいま本堂改装中につき、今年も専徳寺にて。
当初、9名の申し込みがあったが、1名事情により欠席。計8名のほとけの子とその御家族がお参りに。
『らいはいのうた』をおつとめ。
そのあいだ、順番に焼香。
おつとめに続いて「初参式についての消息」を拝読と、住蓮寺御住職によるご法話。
ご法話は先日の合掌チラシ、「一人ひとりが輝いて みんなちがって みんないい」より。
集合写真、家族写真では、みんな良い顔で。
今回の初参式には、4世代で来られた御家族も。
そんなこともあるけれど、みんなみんなほとけの子。
みんなちがって みんないい。
初参式、おめでとうございます。
5月23日(土)
今日の天気予報は曇り時々雨。
陽が射すことはなかったけれど、雨も降らずに広南学園の運動会。
小学校1年生から中学校3年生(9年生)が一緒に。
今年は小学6年の長男と小学1年の次男が出るので、一日時間を空けて応援。
明日は初参式なので、順延にならずによかった・・・。
初めての運動会で、初めてのゴールテープを切って、とても嬉しそうな次男。
黙々と仕事をする長男の姿。
競技では玉入れに騎馬戦、リレーなど、どれも元気よく。
また、お昼前に行われた小学校全体での平成源平応援合戦と中学校全体の広南中ソーラン。
小中一貫教育で、小学校と中学校が一緒にすることで、こんなふうにお互いが刺激を受け合うのかと。
保護者も地域の方もたくさん来られ、みんな元気をもらって帰られたかな。
明日は初参式。
ここでも元気をいただきましょう。
5月21日(木)
今日は親鸞聖人の誕生日。
そんなことで、昨日、今日と久しぶりに本願寺の宗祖降誕会へ。
これは、論議を用いた作法の珍しい法要。
「業義(ごうぎ)」と「副義(そえぎ)」とがあり、「副義」は行信一念・十劫久遠・特留此経・一心帰命の中から選ばれるが、「業義」は出世本懐。
お釈迦さまがこの世にお出ましになられたその理由を質疑応答を行いながらうかがう。
ただ単に「お誕生おめでとう」のご法要でなく、お釈迦さまの出世本懐をうかがうことで、親鸞聖人がこの世にお出ましになられたその理由をうかがうご縁。
法要が終わり、義父に誘われ、本願寺参与会の園遊会に。
会場となった本願寺の百華園。
何と、オオヨシキリがさえずり、鵜はのびのびと泳ぎ、そしてサクランボ。
最初は何とも場違いなところへ・・・と思ったけれど、何とも和やか。
そして、今朝はお晨朝に。
昨夜は突然の雷雨。
一夜明けると、青空のひろがる良いお天気に。
6時からのお晨朝は、前門さま御導師で漢音『阿弥陀経』。
そして、御影堂では行譜の正信念仏偈。
9時30分から飛雲閣でお抹茶の接待をいただいて、10時からは日中勤行「正信念仏偈作法」。
法要のあと、大谷本廟参拝。
しかも、見たこともないトンボだったので、思わず写真を。
苗代を田に植え替える頃、6月の季語にあたる「早苗」が語源だとか。
最後に訪れたのは、新しくなって初めて訪れる京都国立博物館。
『ふたつの親鸞聖人絵伝』と題し、真宗大谷派の重文御絵伝、康永本と弘願本が展示されていると教えていただいたので。
二つを並べて紹介されていたので、なかなか興味深く。
慌ただしい中にも、何とも充実した降誕会のご縁に。