9月17日(火)
秋空。
窓からさわやかな風が入ってくるようになった。
今日から『ゆるキャラグランプリ2013』の投票がはじまった。
「ゆるキャラ」って何?
と思われる方も多いと思うが、『国宝 阿修羅展』をはじめ、仏像ブーム(?)をひろめた“みうらじゅん”氏が、日の当たらなそうな地方のキャラクターに目を付けた。
第1回目のグランプリが「くまもん」。
九州に行くと、くまもんを見ないところがないくらい“くまもん”だらけ。
ものすごい経済効果である。
そこにこのたび、ご当地広から「ひろげんき君」がエントリー。
広甘藍(ひろかんらん)と呼ばれるキャベツがイメージキャラクターに。
明治17年に当時の広村が大きな台風に襲われ、堤防が決壊し、田畑が海水で水浸しになり、荒れ果てた。
貧困の中にいた広村を救ったのは、アメリカに移住した広村出身の矢口亥之吉さん。
ロサンゼルス沿岸の塩気を含んだ土地で育つキャベツを見て、広村の役に立てるのではと、実家の父へ種を送ってきた。
そこからキャベツの生産がはじまり、海軍へ納められるようになってからは、広村は大変裕福になったのだそう。
ただ、時代の流れで、次第に広甘藍も姿を消していったが、今またその広甘藍が注目され、作られるようになってきた。
その広甘藍がイメージキャラクター“ひろげんき君”として登場。
矢口さんがキャベツを送ってきたのは、家族や故郷を思う心を持っていたからこそ。
このたびの台風で川が氾濫し、大変な被害が出ている。
矢口さんのようにはいかなくても、そこに心を寄せていると、何かのご縁で矢口さんのようなことが生まれるかも。
呉からはもうひとつ船をモチーフにした“てつぞー”がエントリー。
何と、京都からは本願寺門前町のマスコットキャラクター“おりんちゃん”が。
結果はどうあれ、こうしたことが良いご縁となりますように。