7月8日(月)
今日、中国地方に梅雨明けの発表。
今夜は仏教壮年会の例会。
正信偈をおつとめした後、今日テーマに話をしたのは、「安芸門徒」。
来週、石泉文庫虫干し法座がいよいよ始まる。
仏教壮年会の皆さんにも、いろいろとお手伝いいただくので、その前に僧叡和上にまつわる安芸門徒の話。
先日、僧叡和上が親鸞聖人の『教行信証』を講義したものを綴った『教行信証随聞記』をもとに、会所(会場)マップを作成。
最初は仁方の浄徳寺。そして、今治の常高寺。
長浜の専徳寺・住蓮寺・石泉社と続くが、その後は主に江田島を中心に行われているのが分かる。
このあたりは、今でも「常朝事(じょうあさじ)」が続いているところ。
365日、毎日毎日法話をするご住職も大変だろうが、それを毎日聞きに来るご門徒も。
常朝事の起源は定かでないが、調べていて出て来る名前は石泉社の門弟ばかり。
塾の規則の第一が、朝夕のお勤めは怠ってはならない。
とある。
そんなところから、安芸門徒にまつわる話。
特に「いのち」を大切にしてきたことは、これからも大事にしたいもの。
20年ほど前、報恩講参りの最後は、その地区のあるお宅へみなさんが集まって、お勤めし、法話をし、おときがあった。
あるときのおときに仕出し屋のお弁当が出された。
精進料理を頼んでいたそうだが、蓋を開けると中にはエビや魚が。
そのとき、お世話をしていただいていた方の、「動(どう)のものが入ってる!精進料理で頼んでおいたのに冴えんことよ・・・」との声。
精進料理は、肉や魚を食材に使わないというのではない。
私たちはいのちをいただいている。
「動のもの」。
それに対して野菜などは「静のもの」かな?
どちらにしても、いのちをいただいている。
ただ、ご命日にはせめて動のものを控えさせていただこう。
そんな味わいであろうか。
精進だけでなく、可部の山繭の話、移民の話、薬屋が多い話など、安芸門徒とつながる話は尽きない。
山繭は、可部山繭つむぎ同好会を結成し、その伝統を残そうとしているようだが、その他のことはなかなか。
来週の虫干し。
それを通して、長浜に伝わる伝統。
残せたら良いな。