小坪説教所 御正忌報恩講 1日目

1月10日(火)

今日の昼席から明日の昼席まで小坪説教所の御正忌報恩講のお取り次ぎ。

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このたびは先月の白石説教所に続いて『阿弥陀経』のこころ。

 

訳者の鳩摩羅什のことを調べていて見つけたのがこのサイト。

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国立情報学研究所のディジタル・シルクロード

もうかれこれ20年も前、恩師とともに中国を訪れた。
その頃は今のようにインターネットですぐに調べることの出来ない時代。
図書館に通って、いろんな資料をあさったもの。

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この塔は敦煌にある鳩摩羅什ゆかりの白馬塔。
亀茲国から長安へ赴く途中、敦煌で病死した白馬のために建てたと伝わる仏塔。

まだまだその頃はアナログな時代。
こんなサイトを見つけると、つくづく今は便利になったと感じる。

でも、そう感じるのはそうでなかった状態を知っているから。

『阿弥陀経』に、

舎利弗、かの土をなんがゆゑぞ名づけて極楽とする。その国の衆生、もろもろの苦あることなく、ただもろもろの楽を受く。ゆゑに極楽と名づく。

と出てくるが、苦を知っているからこそ楽が分かる。
この世が楽しいことばかりだと、極楽の存在する意味がない。

そう思うと、あの頃も大変懐かしく感じる。

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この敦煌では、航空機の手配ミスで、2日間も余計に滞在。
することもないので、昼間は一人で商店街をぶらついた。

そして、ふらっと入った古美術店で1時間ほど店主と筆談。
いろいろと胡散臭いものを見せてもらって楽しんだ。

 

鳩摩羅什がご縁で、ふとそんなことを思い出す。

明日も朝から小坪説教所。

2012年1月10日 | カテゴリー : 法座 | 投稿者 : sentoku