10月24日(月)
昨日の夕方、庭で1羽の鳥がひっくり返っているのを、前坊守(母)が見つけた。
呼ばれて駆けつけてみると、どう見てもタカ。
何か獲物を追って、窓ガラスに激突でもしたのだろうか。

このあたりでよく見られるタカの仲間は、トビ。
ここ数年よく見かけるようになったミサゴ。
この時期だと、南へ渡っていくサシバなどが思い浮かぶが、どうも違う。
ハヤブサだと大きな黒目が特徴。
数年前、広島市内の川沿いを車で通っていると、前を1羽のハヤブサが横切った。
まるで、スローモーションでも見ているかのように、はっきりと目まで見えた。
そのときに見たハヤブサの目とも違う。
それで調べてみると、見た目はどうもオオタカに似ている。
環境省のレッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)によると、準絶滅危惧種。
ネコがこの鳥を襲おうと近づいていたので、とりあえずダンボール箱に入れて保護することに。
箱を持って近づくと、

羽を広げ、タカ特有の鳴き声で威嚇。
軍手をはめて、そっと捕まえて箱のなかへ。
その時はじっとしていたが、その後、うつぶせにしようとすると、嫌がって指を捕まれた。
鋭い爪が軍手に引っかかる。
それで、ずっと仰向けのまま。
どうも、羽を痛めているようだったが、意識はしっかりと。
日曜日の夕方とあって、どこにも連絡の取りようがないため、一晩様子を見てみることに。
一夜明け、タカの意識がはっきりとしていたので、長浜小学校へ箱に入れたまま持っていく。
市や県に連絡をとって保護してもらうことも考えたが、せっかくの機会である。
ご迷惑かなとも思ったが、こんなことはめったにない。
校長室へ持っていくと、こころよく引き受けてくださった。
夕方、校長先生から電話をいただいた。
このタカを全校生徒に見せたこと。
そして市を通し、県に引き渡したということ。
そして、このタカはオオタカではなく、ハイタカではないかということ。
そんなことを報告していただいた。
このハイタカもオオタカと同様、準絶滅危惧種である。
タカにとっては住みにくい地球になっているから、こんなことになってしまったのだろう。
このタカを通して、自然・環境、そしていのち。
そんなことを考えるきっかけになってくれればと思う。