8月6日(土)
8月6日午前8時15分。
昭和20年、広島に原爆が落とされ、たくさんの方が亡くなり、たくさんの方がその後大きな苦しみとともに生きた。
毎年この時間に合わせ、専徳寺では梵鐘を鳴らす。
梵鐘を鳴らし、そのあと本堂でおつとめ。
私は戦争を知らない世代だが、毎年この時間、この鐘の音を聞き、おつとめしているので、8月6日が染みついている。
今年は専徳寺門徒Hさんが施主となり、煎茶会が開かれた。
原爆で当時7歳の兄を亡くしているが、戦後生まれのHさんに御両親はそのときのことを話すことがなかったそう。それだけ大きな悲しみ、大きな苦しみを抱えたまま、お浄土までもっていかれたのでしょう。
ただ、そのまま消してしまってはならないという思いが、このたびの献茶という形に。
朝9時、蝉時雨のなか追悼法要をおこない、煎茶道三癸亭賣茶流のお手前で献香・献供・献茶をご仏前に。
そのあと、煎茶会に招かれた有縁の方、地域の方に煎茶が施される。
専徳寺では初めての試み。
今年はいろんなカタチのご縁をいただく。
今夜は広島で53年ぶりのプロ野球公式戦も行われる。
これには賛否両論あるようだが、試合前にセレモニーが行われ、鳴り物を使った応援をやめるとのこと。
時代とともに伝え方、伝わり方も変わっていく。
かたちは変わっても、そこに流れるこころはひとつ。
そのこころをたいせつに。