7月5日(火)
「蘇鉄」と書いて「ソテツ」と読む。
蓮の花が散り、今度は蘇鉄の新しい葉がニョキニョキと伸びてきた。
蘇鉄は、鉄を与えると元気になるといい、幹に釘を打ったりするのだそう。
鉄によって蘇る。それが「蘇鉄」の名の由来。
専徳寺には古くから蘇鉄があり、広市民センター前にあるのも専徳寺の蘇鉄。
明治42年(1909)、広村公会堂が現在の広小学校付近に建てられた記念に、専徳寺の雄株を移植したもの。
3度の移植で現在の広市民センターに至り、昭和47年には呉市の天然記念物に指定された。
現在、この広は呉市だが、昔は賀茂郡広村。
全国の模範村として、当時全国にその名を知らしめた。
宗教を以て人心薫化の中心となす
これが広村の村是にあったそうだ。
浄土真宗のご法義が村の中心にあった時代。
この蘇鉄はその名残である。
今は政教分離、信教の自由・・・など、当時とは状況が異なるので、昔のようにはいかないが、こんな時代もあったということを、蘇鉄とともに知って欲しい。