5月17日(火)
忍音(しのびね)とは、その年に初めて聞くホトトギスの鳴き声。
今年も螺山にホトトギスが帰ってきたようだ。
今朝、「キョッ、キョッ、キョキョキョ」と聞こえてくる。
この声は、「テッペンカケタカ」「特許許可局(とっきょきょかきょく)」の聞きなしとして知られる。
その他にも「本尊掛けたか」。
むかし、酒の大好きなモズは、ホトトギスの金を預かって、お仏壇の仏さまを買ってくると約束しながら、その金で酒を飲んでしまった。
それで、ホトトギスが毎年この頃になると、「本尊掛けたか」と鳴いて催促する。
モズは、そう言われると困るものだから、この時期は黙って出て来ないようにしているという話が残っている。
漢字のホトトギスは、「時鳥」「不如帰」「杜鵑」「子規」などいくつもある。
また、日本で作られた『地蔵菩薩発心因縁十王経』(地蔵十王経)には、「別都頓宜寿(ほととぎす)」と出てくる。
正岡子規は、血を吐きながら鳴くと言われるホトトギスと、結核で血を吐く自分の姿を重ね、自らを「子規」と名づけたのは、有名な話だ。
それから、今日の夕方、車で出ようとしたところ、目の前に長いひものようなものが落ちていた。
近づいてよく見ると、
何と、アオダイショウ!
ひかないように、車でそーっとよけて出ようとしたら、波打ったようになっていた身体がピンっと張ってそばのサツキの植え込みのなかへ。
暖かくなってきて、いろんなものが出てくるように。
こちらは忍足で退散。