専徳寺のぶろぐです。
お寺のこと、地域のことを綴ります。
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4月28日(火)
日中は汗ばむほどになってきた。
境内も華やかに。
今夜はお隣の住蓮寺にて我聞会の4月例会。
みなさん、一昨日の広島雅楽会40周年記念公演でお疲れのところを。
輪読は『蓮如上人御一代記聞書』(182)(183)。
「心の中が今いわれた通りなら、それがもっとも大切なこと」との蓮如上人の仰せ。
心の中と、口から出て来る言葉と、時として違っていたりする。それを戒めれたとの話。
法話は、台風などの自然災害の時、ついつい「それてくれたら」というような気持ちを持ってしまう話より。
私たちの世界では、私を中心にものごとをみてしまう。私と比べ、他と比べて。
雅楽会の公演で、何とも美しい当麻曼荼羅が映し出されていた。
浄土は比べることも、比べられることもない世界。
先日、あることをご縁に『阿弥陀経』に説かれる浄土のことを法話でしたばかり。
奈良の当麻寺。
訪れたのは20数年も前のこと。
5月の二十五菩薩練供養会式 (聖衆来迎練供養会式)。
浄土真宗は平生業成。
臨終来迎は説かないが、目の前に繰り広げられる日が暮れていく極楽堂への来迎の姿。
何ともいえない演出に、ため息をついたことを思い出す。
4月27日(月)
青空がひろがるいい天気。
今朝は広南小学校読み聞かせ。
担当は6年生。
来月行われる運動会を前に、今日読んだのは
『ぼくのジィちゃん』 (くすのき しげのり 作・吉田尚令 絵)
クラスで一番走るのが遅い2年生のヒロシくん。
お父さんは足が速く、運動会のPTA対抗リレーの選手。
いなかから出てきたジィちゃんは、何だかかっこ悪く、ヒロシくんが走るのが遅くて、徒競走が嫌いだと話すと、
「はやく はしるということは、みぎあしをまえに だしたら、つぎは ひだりあしを まえに だす。それを、だれよりもはやくする。ただ それだけじゃ」
とアドバイス・・・。
運動会当日、お父さんが仕事の都合でリレーに出れなくなり、その代わりにジィちゃんが。
誰もが、ビリだと思っていたのに、何とジィちゃん!
笑いもあるが、いろんなことを考えさせられる絵本。
かっこ悪いと思っていたジィちゃんのアドバイス。
同じ言葉なのに、ラストのカッコいいジィちゃんになると、全然違う言葉に聞こえてくる。
第一印象って大切なことではあるけれど、その第一印象でそのあと大切なことが入ってこないってこともあるよなぁ・・・と。
運動会。
「みぎあしをまえに だしたら、つぎは ひだりあしを まえに だす。それを、だれよりもはやくする。ただ それだけじゃ」 (ジィちゃんより)
4月26日(日)
広島国際会議場フェニックスホールにて、広島雅楽会結成40周年記念演奏会。
広島雅楽会は、主に安芸教区(広島県西部)の浄土真宗本願寺派特別法務員資格(各種法要を司ることができ、正式に声明や雅楽を奏することができる資格)を有する僧侶で構成され、「雅楽及び声明の研鑽と会員相互の親睦」を目的に、昭和50年に有志5名で発足しました。(演奏会パンフレットより)
それから今年で40周年だそう。
日頃はそれぞれのお寺で法務をされている僧侶が、大きな法要等がある時には、雅楽演奏とおつとめをする、みなさん法要のスペシャリスト。
その方々が今日は表舞台で演奏。
会場のフェニックスホールは、広島平和公園に隣接。
と、いうことで、戦後70周年。
今年初めて、慰霊碑を訪れる。
外国から来られた人たちがたくさん。
今日は朝から法事が続き、市議会選挙投票を済ませて、ここに着いたのは開演30分前。
ホールへ入ると、長蛇の列。
このたびは、呉東組寺院から4名の雅楽会員と、舞人として3名のお子さんが参加。
今夜はお通夜があったので、時計を気にしながら、その子どもたちが出演する「迦陵頻」を見て、次の「蘭陵王」には失礼を。
雅楽の音色と、プロジェクターを使用しての演出。
最後まで見たかったけれど、とてもすばらしい演奏会。
拍手をしていいのか、お念仏を称えていいのか。
何か戸惑いながら、みなさん拍手。
特に、「迦陵頻」はお寺のお子さん目当てのご門徒さんのどよめきと、拍手に思わずニッコリ。
浄土真宗の要は「聴聞」。
こうして観る浄土、聞く浄土、嗅ぐ浄土、五官で感じる浄土もいいな。
今回の演奏会のタイトルは、「雅楽という極楽 ~きっと仏(あのかた)も聞きにくる~」。
帰宅途中の車の中で、演奏会を振り返りながらお念仏。
「あのかた」
ちゃんと私のところには。
耳に残った雅楽の音色。
今夜のお通夜の正信偈が心地よく。
素敵なご縁にお念仏。
4月24日(金)
本堂の畳が日に焼けて、ずいぶんと痛んできたので、今月に入ってから本堂での法事のない日に少しずつ畳の表替え。
来月末に前住職三回忌と前々住職五十回忌を永代経法要と併修して行うのだが、連休明けには聞名講、その次は初参式と行事が目白押し。
それも、ようやく終わって、本堂には青畳の香りが漂って・・・。
ゴールデンウィークの最終日、5月6日に同じ呉東組内の阿賀西光寺で住職継職法要が営まれる。
その法要に結衆(けっしゅう)としてお参りさせていただくので、今夜は第1回目の習礼(しゅらい・儀式の練習)。
このたびは、前住職が住職継職法要でされたという「観無量寿経作法」の法要。
私はこれまで一度も見たことも聞いたこともない作法・・・。
普段おつとめしている『阿弥陀経』は、呉音(ごおん)。
このたびの観無量寿経作法では、漢音(かんおん)でおつとめ。
「南無阿弥陀仏」を「なもあびだふ」と発音したり、何とも不思議な感じではあるが、『般舟讃』の前序もあり、『礼讃』のようなリズムのある読経の中に、立ったり座ったり、いろんな動きが入っていて、なかなか心地よい。
きれいに揃うと、素敵な法要になりそう。
どうぞ、ゴールデンウィークの最終日、西光寺さんへお参りを。
4月20日(月)
今朝は雨の降るなか、広南小学校の読み聞かせ。
担当は、1年生と2年生を合同で。
4月は読み聞かせボランティアをしてくださっているメンバーが忙しく、人が集まらないということで、今回から坊守も参加。
「坊守」とは、
今朝読んだ絵本は、『さかなってなにさ』。
『めがねうさぎ』のせなけいこさんの貼り絵で作られたほのぼの絵本。
いつもクローバーばかり食べてるうさぎに、くろねこが「さかなのほうがずっとおいしいぜ」と近寄る。
「さかな」を知らないうさぎは、「さかなってなにさ。にんじんみたいなものかい?」と尋ねると、「ちがうよ。さかなはうごくんだ。めだまだってあるんだよ」とくろねこ。
「さかな」を見たこともないうさぎは、「さかなってなにさ」と、次々と他の動物に聞いて回ると、それぞれに違う答えが返ってきて???
この話を読むと、若冲の描いた象の絵をふと思い出す・・・。
読み終わって、みんなは「さかなってなにさ」と聞かれたら、何と答えますか?と尋ねると、「たべもの!」と一声。
「たべもの・・・」
それも一つの答え。
今度は生きもの、いのちにつなげていけるといいな。